内容説明
源氏物語の女君たちは光源氏との関係を生かされる中で、おのずと「世の中」の問題、つまりは女の生き方の問題に直面させられる。紫式部に五十四帖もの長きにわたって書き続けさせていった内なる力は、人間の生き方についての、深い興味とあくなき探求心。源氏物語研究の第一人者が、この物語がえぐり出す人間認識の深みを読み解く。
目次
第1章 光源氏の運命を左右する女君たち(葵の上;藤壷の中宮;六条の御息所;朧月夜の君;紫の上;明石の君;女三の宮)
第2章 男君の執念(愛執の罪;柏木と女三の宮;夕霧と落葉の宮)
第3章 性を拒否する女君(薫と大君;薫と浮舟と匂宮)
著者等紹介
池田和臣[イケダカズオミ]
1950年東京都生まれ。東京大学大学院修了。博士(文学)。現在、中央大学教授。専門は日本古典文学、特に源氏物語。古筆、書道史にも造詣が深く、平安書道研究会(書芸文化院)客員講師などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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