- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 電撃文庫
内容説明
エリート一家で唯一の落ちこぼれ晴凛。彼がやっとの思いでありついた仕事は異国の姫君の家庭教師だった…。シムールの一支族の末姫、ミーネ。まだ13歳のあどけない、おしとやかな姫様―なんかではなかった。とにかくわがまま、気に入らないと暴れまくる超問題児。人は彼女を山猫姫と呼んだ。振り回されまくる晴凛だったが、なぜかミーネ姫に気に入られてしまう。ミーネ姫に翻弄されつつも、なんとか教師が板についてきた晴凛。だが、和平を結んでいたはずのシムールが帝国に宣戦布告をしてくるのだった。板挟みな晴凛だったが、これが英雄への第一歩で。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
53
帝国北部の辺境の町・侘瑠徒に赴任する事になった晴凛は、遊牧民族シムールの姫君ミーネの家庭教師を一任される。だが、ミーネは勉強嫌いで隙あらば馬に飛び乗って野山を駆け回るお転婆娘で…。科挙や塩の専売制、遊牧民族との対立等、古代中国の要素てんこ盛りの中華ファンタジー。文字も礼儀作法も知らないミーネとの接し方に悩む晴凛でしたが、漢詩に興味を持った彼女に字の意味を教えたり、彼女から馬術を無理矢理教え込まれたりと、二人の関係性が魅力的。帝国とシムールが共に栄える事が出来る未来を目指して歩み出した二人から目が離せない。2017/11/02
中性色
15
どことなくレベルじゃなく、おチャイナな架空歴史系ファンタジー。それなりに長いシリーズの第1巻なのでまだまだ動き出すには時間がかかるかと思ったけど、最初っから結構動きがついている感じで好印象。ただ、1巻からいきなり上下巻構成やられるとは思ってなかったけど。それも込みで主な土台は次になってからか。個人的にはアイリーンって名前を見て某小学生が頭を過ったのは内緒。個人的にはミーネが好み。2015/07/23
まりも
14
再読。1巻の段階だとやはり盛り上がりに欠けるかな。基本のんびりとした展開ではあるけど後半からようやく物語が動き出し緊迫感が出始めるのですごくバランスが取れているんだよね。特別な設定は何もないけど中国史をもとに作られているので世界観がしっかりとしている。ここら辺の安定感の高さが作者の武器なんだろう。晴凛とミーネだけじゃなくほかのキャラクターも生き生きとしているのも良い点の一つ。2014/02/13
いっぺい
14
友達のススメで見つけた一冊。元々鷹見一幸さんの本が好きだったのだが、この方は等身大の『英雄』を描くのが本当にうまい。勿論小説だから主人公があっという間に能力を身につけてしまう。だけど鷹見さんが本当にうまいのは人の想いを描くこと。その想いに触れることで現実社会に生きている自分に少し勇気をくれるのだ。早く二巻を読みたい。2011/07/01
わたー
11
中華っぽい世界観の架空戦記モノ。堅実で地に足のついた展開で、ともすればとっつきにくさにつながる内容を、ライトにまとめあげている良作。
-
- 和書
- 難訳・和英「語感」辞典