内容説明
元警視庁の敏腕刑事・室生一喜が営む貧乏探偵事務所に、とびきり金持ちの女実業家・横山邦江が、身辺警護の依頼にやってきた。実は、横山一族と従業員にあてて、それぞれ刺・圧・撲・絞・斬・毒・焼・扼・轢という文字が記された日本舞踊の鷺娘の写真が九枚届いたのである。最初は単なる嫌がらせと思えた写真は、実は殺人予告で、まず邦江の次女が刺殺されてしまう。犯人像がまったくみえないまま、次々と発生する連続殺人。室生は、独自に犯人の調査を始めたのだが…。うまい話に飛びついたばかりに、謎の連続殺人事件に巻き込まれた貧乏探偵が大活躍する、書下し長編本格ミステリー。