出版社内容情報
トウリ・ノエル二等衛生兵。彼女は回復魔法への適性を見出され、生まれ育った孤児院への資金援助のため軍に志願した。しかし魔法の訓練も受けないまま、トウリは最も過酷な戦闘が繰り広げられている「西部戦線」の突撃部隊へと配属されてしまう。彼女に与えられた任務は戦線のエースであるガーバックの専属衛生兵となり、絶対に彼を死なせないようにすること。けれど最強の兵士と名高いガーバックは部下を見殺しにしてでも戦果を上げる最低の指揮官でもあった! 理不尽な命令と暴力の前にトウリは日々疲弊していく。それでも彼女はただ生き残るために奮闘するのだが――。
内容説明
トウリ・ノエル二等衛生兵。彼女は回復魔法への適性を見出され、生まれ育った孤児院への資金援助のため軍に志願した。しかし魔法の訓練も受けないまま、トウリは最も過酷な戦闘が繰り広げられている「西部戦線」の突撃部隊へと配属されてしまう。彼女に与えられた任務は戦線のエースであるガーバックの専属衛生兵となり、絶対に彼を死なせないようにすること。けれど最強の兵士と名高いガーバックは部下を見殺しにしてでも戦果を上げる最低の指揮官でもあった!理不尽な命令と暴力の前にトウリは日々疲弊していく。それでも彼女はただ生き残るために奮闘するのだが―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
彼女は回復魔法への適性を見出され、生まれ育った孤児院への資金援助のため軍に志願したトウリ・ノエル二等衛生兵。彼女の戦場日記を通じて描かれる過酷な戦場の物語。FPSが得意だった前世から転生して、性別も変わった彼女が、最も過酷な戦闘が繰り広げられている「西部戦線」の突撃部隊へと配属され、戦線のエースであるガーバックの専属衛生兵となり、絶対に彼を死なせないようにする任務を与えられる展開で、ゲームとは何もかも違う過酷な戦場で戦う登場人物たちが魅力的に描かれていて、懸命に足掻く泥沼の展開はどこまでも壮絶でしたね…。2023/07/27
わたー
33
★★★★★カルロ・ゼン先生がおススメする時点で内容は薄々察していたが、予想よりもはるかにエグみが強い作品だった。前世はFPSのトッププレイヤーだった主人公がTS転生。生まれ育った孤児院の助けになるべく志願兵として最前線に送られることから始まる戦争モノ。地球で言うところの第一次大戦ぐらいの歩兵による塹壕戦によって、日々、前線が書き換わる戦いが10年続いたという泥沼の戦場に何故か突撃部隊の衛生兵として配属されることに。さらに、直属の上司は暴力で以って部下を精神的に支配し、無謀な突撃を繰り返して2023/07/29
こも 旧柏バカ一代
32
戦場の塹壕の中。同じ孤児院の男の子は初日で死に、小隊の仲間も次々と死に。仲間殺しと噂される隊長に怒鳴られ、詰られ、殴られる。そして戦況は一進一退。だが相手国の情勢が不安定となり数ヶ月攻勢がなかったが、、突如、シルフ攻勢と呼ばれる無謀な多点同時突破作戦による攻勢が敢行される。大きな戦況を知らない主人公達は動揺しながらも、パワハラな上官の指揮の下、何とか要塞都市まで逃げ延びる。2024/06/05
羊山羊
19
今最も塹壕戦している地獄の戦争ラノベ。 スーパーブラック上司の下、衛生兵となった語り手トウリ。彼女と上司ガーバックが率いる小隊の地獄の活躍を描く・・・という1冊。本著の凄まじさは臨場感・リアルさから引きずり出される没入感の一点にある。特に塹壕戦の衛生兵という地獄そのもの、人がゴミの様に死んでいく状況は読んでいて絶句ものだ。災害時のトリアージ現場とか、実は近しい状況も多いんじゃないでしょうか。そんな中で、ストーリーを強力に索引していくのがクソ上司ガーバック小隊長である。→2024/10/08
ぐっち
15
次ラノ1位ということで気軽に手に取りましたが、第一次世界大戦を思わせる泥沼の戦場で、周りのキャラがどんどん死んでく…つらい…でも面白い。鬼畜小隊長ガーバックが頼りがいあるような気がしてきてるのはやばいかな。次も読みたいような怖いような。2024/08/03