出版社内容情報
赤字を黒字に転換した“崖っぷち”大名、藩主の覚悟と知恵
江戸時代、慢性的な財政難に悪戦苦闘していた“倒産寸前”の大名家は、どう危機を乗り越えたのか。黒字化を成し遂げた藩主の覚悟と知恵には、リーダー論として現代に活きる事例も多い。
内容説明
戦国時代が終わりを告げ、江戸時代に入ると徳川幕府の大名統制もあり、全国の大名は「慢性的な財政難」と「藩政の乱れ」という新たな難敵を相手に悪戦苦闘していた。「年貢増税」や「借金踏み倒し」で凌いできた藩財政も、もはや権威だけの無理強いも厳しく、大名家の多くは実質赤字状態だった。“倒産寸前”の崖っぷち大名が、いかにして危機を乗り越えたのか。黒字化を成し遂げた藩主の覚悟と知恵。
目次
第1章 藩の商法編(高松藩―特産品の和三盆と塩を名品に仕立て上げ、財政再建を果たす;長州藩―大藩ゆえに陥った赤字財政を大転換させた港湾事業;大野藩―藩直営商社を大坂に出店、商売で財政を立て直す;姫路藩―自慢の特産品を藩で専売、巨大市場の江戸で商う)
第2章 大商人・民間人登用編(備中松山藩―農民出身の学者を抜擢、藩政改革の全権を任せる;庄内藩―豪農・本間家に全権を預け、財政立て直しを託す;府内藩―理財の専門家を登用し、絶望的な赤字からの再建を果たす)
第3章 抜本改革編(相馬藩―ユニークな農政改革で農民を保護し、移民を受け入れる;会津藩―倹約、特産品奨励…、現場主義で立て直しに成功;高田藩―消極的再建策をやめ、殖産興業の積極的財政再建へ)
著者等紹介
山下昌也[ヤマシタマサヤ]
高知県生まれ。中央大学商学部卒業。文献資料を渉猟し、歴史に埋もれた人物・逸話を蒐集、歴史読み物から小説まで多くの著作を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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