- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > 教養
- > 角川oneテーマ21
内容説明
のぞかれる私生活。裁かれる心の中。気鋭ジャーナリストがえぐり出す警告の書。共謀罪、監視カメラ、官による情報操作とは何か。
目次
第1章 共謀罪がやってくる!(ゾンビのように甦る“共謀罪”法案;人の心を支配する危険性 ほか)
第2章 狙われる非暴力集団(自然豊かな島を襲った基地計画・三宅島;非暴力の座り込みで逮捕 ほか)
第3章 安全社会のカラクリ(防犯カメラは安全防備か?;“監視王国”ロンドンでも防げなかったテロ ほか)
第4章 首輪をつけられるマスコミ(加害者の人権だけを守ってきた司法;メディアの功罪 ほか)
第5章 超監視社会の行きつく先(“無菌社会”を望むのか?;人の心に踏み込む法律 ほか)
著者等紹介
大谷昭宏[オオタニアキヒロ]
1945年東京生まれ。ジャーナリスト。早稲田大学政経学部卒業後、読売新聞大阪本社入社。大阪本社社会部警察担当、大阪府警捜査一課担当当時は数々のスクープ記事を執筆。87年退社後は黒田清氏とジャーナリスト事務所「黒田ジャーナル」を設立。黒田氏の死去に伴い事務所を解散し、現在は個人事務所「大谷昭宏事務所」を設立し新聞やテレビ等でジャーナリズム活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tellme0112
2
秘密保護法の危険性について考えた。これ、十年くらい前の本?でも、もっとあぶない法案が出てきているということで。監視カメラの危険性についても。でも、結局のところ、著者と共感するのは、地域をどのように作っていくか、ということで。参加意識ないとダメなんだなあと改めて思う。2013/11/22
もぎもぎ
1
防犯カメラについて知りたくて拝読。06年刊行の新書なので時間差ギャップが大きいかと思いきや同問題のほか、死刑制度、匿名報道、非暴力集団による抗議、などへの著者の言及は広く勉強になった。共謀罪はすでにやってきてしまったが……。監視包囲網は10年前より張り巡らされていることは確実か。我々の生活の端々で忍び寄り、いつのまにか囲まれていると思うとこわすぎる。ぼーっとしてはいけない。著者が読売記者で大阪府警担当でバリバリだったことを知り、「ひ○おび」に出てくるあの穏やかな初老とかけ離れすぎて愕然とした。2018/11/06
Ted
1
'06年8月刊。犯罪発生時、警察は被害者の家族に「報道は実名か匿名か」を選ばせるそうである。しかも「匿名」と答えるのを期待して、である。「被害者や遺族のプライバシー保護」という一見尤もらしい理屈を付けてはいるが、本当は「捜査ミス等の不祥事が起きた時の情報漏洩防止」にある。被害者が特定できなければ、取材する側は被害者側にアクセスすることすらできず「被害者側の言い分」を聴く機会すらなくなる。それが狙いだ。その結果、我々は(警察に都合がよいように歪められた)警察発表の“情報”だけを鵜呑みにさせられることになる。2012/02/11
Ann
0
共謀罪の章を読み、現在の秘密保護法について考えた。また、筆者は監視カメラに防犯上の効果がないとしているが、そこには反対する。必要なものではあると思う。たとえ自由を奪われているような感覚を与えているとしても。2015/02/11
hrurururu
0
少し詭弁が多い気がしたので、筆者が警鐘を鳴らす事柄に対しては全く共感できなかった。例えば、「『悪いことをしているわけではないのだから道路に監視カメラがあっても良い』という人は、夫婦の寝室にカメラを付けられてもいいのか、これはプライバシーの問題だ」というところ。私有地の中と、公共の場所を一緒くたに論じるのはなぜか?公共の場所では誰に見られても恥ずかしくない行動をすべきであり、それを夫婦の寝室の中と同列に語るのは論点がずれてる。私にはやっぱり監視カメラは必要なものだと感じる2014/06/19