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出版社内容情報
かつて横山ノック大阪知事にセクシャル・ハラスメントを受けた女子大生の著者が、自分の尊厳を守るために、知事を告訴した。全てを失いながら孤独の中で闘い勝訴したドキュメントを自ら綴った感動のノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
10
老人の性欲、そして知事の権力に狂う当人と追従する取り巻きにおぞましさを感じる。当然の悲鳴を上げた著者に、事なかれ主義という肉親を含めた周りの第二の暴力を受ける。心身ともにボロボロになりながら勝ち取った女性の人権。第二の犠牲者を生まない抑止力となった。一方、晩節を汚した元知事。最晩年に全てを失ったが、当人にとっては良かった。自分を見つめ直し、真人間に戻り、この世を去ることができた。2019/07/29
新橋九段
4
読んでいると暗澹たる思いになる。周囲の酷さもそうだけど、20年後の今もあまり変わってないんじゃないかということも。2019/04/26
伊吹
0
著者は大阪都知事横山ノックの選挙事務所でアルバイト中に知事からセクハラを受ける。弁護士に相談して告訴するが、知事はマスコミを通して著者を嘘つき呼ばわりするばかりか虚偽告訴罪で逆告訴する。その上世間からは「選挙妨害」だとセカンドレイプに晒される。それでも己の尊厳のため、正しいことのために戦い民事・刑事共に勝訴する。(ただし被告に甘い判決理由には納得できない所も残った)また友人らによる支援グループが犯人への怒りが先に立ち、被害者の気持ちが置き去りになっていまうことがあるという話も印象的。2017/03/04