出版社内容情報
万葉集に残された記録には、不自然な「空白の時間」が存在する。その時期にも歌会は行われ歌は詠まれ続けていたにもかかわらず。なぜ編者はその歌を削ったのか? 万葉集を歴史の記録として読み解く刺激的な試み。
【目次】
序章 巻六の前奏としての巻一・巻二
第一章 神亀年間を彩る行幸従駕歌群
第二章 長屋王謀殺 天平元年の空白と沈黙の批評
補説 大伴旅人のまなざし
第三章 崩れゆく栄え 疫病襲来と天平六ー九年の編成
第四章 放棄された平城京 天平十二年の東国巡幸と恭仁遷都
第五章 暗黒時代への転落 度重なる遷都と皇嗣の不在
跋章 巻六を継ぐ家持歌日誌