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角川選書
禅八講―鈴木大拙最終講義

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047035225
  • NDC分類 188.8
  • Cコード C0315

出版社内容情報

禅の本質とは何か? 禅思想を世界に広めた鈴木大拙の知られざる「最終講義」をはじめ、「仏教とは何か」「禅と心理学」「禅仏教の哲学」など、大拙が晩年に辿り着いた禅の神髄を説く珠玉の講義。解説・末木文美士。

内容説明

中国初の禅者・慧可と師・達磨の対話から、知性を超えてゆく禅の境地を伝える鈴木大拙の最終講義。大拙が生涯の最後に説いた禅の神髄とは―。膨大な遺稿の研究によって発掘された最終講義とともに、戦後の海外布教期に行われた七つの講演・講義を収録。心理学と禅の比較、禅思想による俳句の読解、仏陀の神秘経験などの話題を通じて禅と仏教を明快に解説し、禅の広大で豊かな世界を開く。

目次

第1部 最終講義―禅は人々を、不可得という仕方で自証する自己に目ざめさせる
第2部 鈴木大拙、禅の世界を語る(仏教とはなにか?;禅と心理学;禅仏教と芸術;禅仏教の戒に生きる;仏教と倫理;仏教の神秘主義;禅仏教の哲学)

著者等紹介

鈴木大拙[スズキダイセツ]
本名、貞太郎。1870年、金沢市生まれ。東京帝国大学在学中に円覚寺に参禅。大拙の道号を受ける。97年、渡米。『大乗仏教概論』(英文)などを出版。帰国後、東京帝国大学などで教鞭を執るほか、英文雑誌を創刊。仏教及び禅思想を世界に広く紹介した。1966年、没。『日本的霊性』など、著書多数

常盤義伸[トキワギシン]
1925年、高松市生まれ。48年、京都大学仏教学卒。花園大学名誉教授

酒井懋[サカイツトム]
1928年、東京生まれ。定年退職後、翻訳家として鈴木大拙の論文翻訳に尽力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

出世八五郎

19
【禅は人々を不可得という仕方で自証する自己に目ざめさせる】:禅が分からず知りたいと思い手に取った。1949年~1962年の間にハワイや米国での講演を筆写したもの。あとがきに、外国人に理解できるよう様々な比喩を用いているが、これ一冊で禅の全てと思わぬよう記載されてる。私の理解は遠い。読書で呼吸が止まりそうになったのは初めての事。第一部は最後に読むのがよい。心理学、芸術、倫理、神秘主義、哲学などを引き合いに出し論述してるが、理解できる箇所とそうでない箇所がある。臨済録のような書物に比べると理解は易いが・・・偈2016/04/18

roughfractus02

6
師達磨に弟子の慧可が心の不安を訴える。師は汝の心をここに出してみろという。弟子は探したがないと応える。すると師は、汝は安心を得たと喝破し、弟子は悟る。著者はこの逸話を「不可得という仕方で自証する」と解説する。禅は「自証する」自己の意識を捨てない。言葉を批判する思想は言葉のない宇宙を立場にしたがる。禅も悟りによる「真の自己」の経験を目指すが、一方でその経験によって意識を新たに「目覚め」させる。枠を一度外し、再び枠をはめると世界が別様になる(井筒俊彦)。禅には経験と理論両側の理解が必要だ、と著者は最後にいう。2021/02/28

マウンテンゴリラ

2
何度読んでも、とても理解出来たとは言えない。しかし、何度でも挑む価値のある存在。それが私にとっての鈴木大拙、と言っても良いだろう。少なくとも、その理解を妨げる要因というのが、近代の合理的精神、二元論的な認識のあり方にあるというのは理解できる。大拙が、そのような近代的価値観に、ある意味で警鐘を鳴らし続けて、まもなく80年にもなろうかという現在、人類の存続は、ますます危機を迎えつつあるように感じられる。一度全てを否定した上で、新たな肯定に向かうという、その本当の意味を理解しきれていない私であるが、→(2)2022/09/29

マサトク

0
ビート・ジェネレーションにわかりやすく書いた大拙の著作が歪んで受け入れられてしまったことを受けて、わかりやすさを排し、禅そのものをぶつけるかのごとくに書いた(講演した)もの、と言われるとなるほどと思う。第一講については半年ぐらいの講義でみっちり解説しつつ考えつつをするべきぐらいの濃度で、私レベルではなかなか歯が立たない。第二講以降はずいぶん分かりやすくなるが、知識知見(できれば体験も)無くんばこれもまた辛かろう。ごろり、と悟りそのものがころがっているような本。いずれまた。2020/12/17

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