出版社内容情報
●内容
「動物は何を考えているのか?」という謎はすべての人が一度は心に抱いた疑問に違いない。これは動物研究者にとっても最大の興味の1つである。
本書は思考の謎を追求することを目的とはせず,下等かもしれないが間違いなく私たちの祖先型を体現している「さまざまな動物の思考」を考えることで,新しい発想の糧にしたいという意図で編集された。第1章では,単細胞生物のゾウリムシから類人猿に至るさまざまな学習行動を紹介する。第2章では,学習・記憶を支えるシナプス可塑性の細胞分子メカニズムの最新知見を紹介する。第3章では,高次機能解明へのユニークなアプローチ例を紹介する。
高校生から神経科学者まで,好きなところから読みはじめて気ままに楽しんでいただきたい。
●目次
序 章 動物の思考と意識・・・曽我部正博
第1章 学習行動の比較生物学
1-1 ゾウリムシは本当に学習するのか?・・・中岡保夫
1-2 ナメクジの学習と記憶・・・伊藤悦朗・松尾亮太
1-3 ザリガニの学習と記憶・・・高畑雅一
1-4 コオロギの学習と記憶・・・水波 誠・松本幸久
1-5 サカナの記憶と学習・・・吉田将之
1-6 動物にとって理とは何か――経済的意思決定をめぐって・・・松島俊也
1-7 知性の進化――学習機構の起源と進化・・・川合伸幸
第2章 シナプス可塑性の比較生物学
2-1 アメフラシは学習研究の元祖?・・・長濱辰文
2-3 昆虫の学習・記憶と神経可塑性の分子機構・・・青沼仁志
2-3 ネズミの学習・記憶と海馬のシナプス可塑性・・・野本茂樹
第3章 変わった学習:集団脳,歌学習,サイボーグ学習
3-1 ミツバチの社会性進化と脳機能の発達・・・佐々木正己
3-2 小鳥の歌学習の神経機構・・・坂口博信
3-3 ロボットの学習と昆虫の環境適応能力・・・神崎亮平・倉林大輔
内容説明
さまざまな動物の学習記憶に関する研究を比較という視点から捉え、そのなかから人類究極の課題である心の謎に挑む。
目次
序章 動物の思考と意識
第1章 学習行動の比較生物学(ゾウリムシは本当に学習するのか?;ナメクジの学習と記憶;ザリガニの学習と記憶 ほか)
第2章 シナプス可塑性の比較生物学(アメフラシは学習研究の元祖?;昆虫の学習・記憶と神経可塑性の分子機構;ネズミの学習・記憶と海馬のシナプス可塑性)
第3章 変わった学習:集団脳、歌学習、サイボーグ学習(ミツバチの社会性進化と脳機能の発達;小鳥の歌学習の神経機構;ロボットの学習と昆虫の環境適応能力)
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