角川選書<br> 日本の「宗教」はどこへいくのか

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角川選書
日本の「宗教」はどこへいくのか

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047034976
  • NDC分類 162.1
  • Cコード C0314

出版社内容情報

歴史を変えてきた「心のありか」。無宗教日本の「なぜ」を解き明かす!

日本の宗教はどこからきてどこへいくのか。鎌倉仏教の担い手たち、法然・親鸞・道元・日蓮らの「心の探求」という精神的な命脈を糸口に、日本思想の根幹をなす祖霊信仰と神仏とのかかわり、近代前後の宗教観を解く。

内容説明

日本の宗教はどこからきてどこへいくのか。その解明の糸口として「鎌倉仏教=宗教改革論」を見直すことで、近代前後の宗教の変容を探る。日本思想の根幹をなす「心のありか」としての祖霊信仰と、鎌倉仏教の担い手である法然・親鸞・道元・日蓮らの激しい内省による「心の探求」、これらの精神的な系譜と神仏とのかかわりから日本の宗教のゆく末を考える。

目次

なぜ戦後日本で「ピープル」は「人民」と訳されてきたか
言葉が重層する近代日本人のアイデンティティ・クライシス
神の声、仏の声を「聞いた」東西の中世世界
明治に輸入された「中世」の概念と「宗教改革」
戦後「鎌倉仏教=宗教改革」論を復活した三人の旗手
「宗教改革」の対極に位置する先祖崇拝
「先祖崇拝」とは何か
遺骨に霊魂が宿るという信仰
天皇制も支えた「霊の威力」
「鎌倉仏教=宗教改革」論の否定、顕密体制論〔ほか〕

著者等紹介

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年生まれ。宗教学者。東北大学文学部印度哲学科卒業。同大学文学部助教授、国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター教授を経て、同センター所長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マウンテンゴリラ

3
著者の本はこれまでも幾冊か読んだきたが、専門である宗教論に文学等の該博な知識を絡めたエッセイ風のものが多かったと記憶している。本書は、それらとは異なり、本格的な宗教論、しかも西洋キリスト教と日本仏教の歴史を宗教改革という視点で論じたものとして興味深く読んだ。論旨から言えば、鎌倉時代の新仏教が、西洋の宗教改革に比され得るもの、そしてそれと同様のものとして評されてきたことに対する、著者独自の見解が示されたものと言えるだろう。鎌倉新仏教に、キリスト教の宗教改革に匹敵する意義を認めることに関し、現在では、→(2)2024/08/22

三上 直樹

3
鎌倉仏教の歴史的意義について知るために手にしましたが、鎌倉新仏教が先祖信仰に呑みこまれて葬式仏教になった流れ、本当の宗教改革は織田信長が行ったという見方、そして無宗教な戦後日本と象徴天皇との関係など、縦横無尽な論が並ぶ刺激あふれる内容。そこには英霊や大震災の鎮魂というテーマもあり、これからも読み返すことになる一冊です。2015/08/09

果てなき冒険たまこ

2
「鎌倉仏教=宗教改革」という考えがあることは寡聞にして知らなかったのだが、明治以降、そして大戦以降の日本人は何でもかんでも西洋を比較の基本に置こうという西洋礼賛がどうにも抜けないようだ。文化の成り立ちもその後の展開も日本の風土なり人々によって築かれたものであることを(考えないわけじゃないんだろうけど)置き去りにしてなんでも西洋が基本になることに違和感を感じない人が多すぎる。今でも周りを見れば西洋人のモデルさんや事物のオンパレード。宗教だけじゃなく日本はどこに行くんだろうね。2024/06/19

さくら

0
みなさんも書いている通り、タイトルから想像できる内容とは少し違います。ほとんどが中世日本に宗教改革はあったのか?に費やされ、今後の展望のような考察はほとんどありません。2014/07/12

石ころ

0
タイトル変えた方がよくないかな、これ。メインは中世日本に宗教改革があったかということと、先人たちの研究結果の再検討と紹介。なんか浅い。2013/10/08

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