内容説明
7世紀から9世紀末までに15回から16回、平均して10数年に1度の割合で派遣された遣唐使。唐の玄宗皇帝に仕えた阿倍仲麻呂、唐人も恐れるほどの学識をもち暦法やさまざまな唐の文化をもたらした吉備真備、仏教導入に力を尽くした最澄・空海・円仁・霊仙らの超人的な活躍、鑑真をはじめ唐や東アジア各地からの来日僧など、遣唐使船によって往来した綺羅星のような人物群に焦点をあて、古代社会に開花した華麗な文化を描く。
目次
第1章 遣唐使と古代の東アジア
第2章 遣唐使と天平文化
第3章 遣唐使と歌―平群広成と阿倍仲麻呂をめぐる夢想
第4章 遣唐留学者の役割
第5章 来日した唐人たち
第6章 最澄・空海と霊仙
第7章 阿倍仲麻呂と玄宗・楊貴妃の唐長安
第8章 最後の遣唐使と円仁の入唐求法
第9章 遣唐使と唐物への憧憬