内容説明
琉球王国の実態を、歴史と文化、宗教や民俗など多面的に解明し、琉球と日本本土、東アジアの関係を探る。
目次
シンポジウム開催にあたって
問題提起―アジアの中の琉球を見る
1 講演(文化の道・琉球弧;南海王国の夢;東アジアの朝貢貿易と琉球大交易時代;東アジアの海に花開いた琉球文化;祈りの系譜;東アジアの中の琉球)
2 討論(琉球王国の誕生と形成;東アジアの中の琉球)
感想・レビュー
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印度 洋一郎
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琉球王国時代を中心に、沖縄史を文化、外交、宗教など多方面から考察したシンポジウムの再録本。元が講演だから文章は読み易いが、論旨があちこちに脱線したり、深い考察に至らない不満も残る。特に二部構成であり、一部が各論者の講演、二部が全体でのシンポジウムなので、同じ話題が何度も繰り返される構成上の問題も。入門書としては敷居が高く、専門書としては話が浅いという中途半端な内容だが、陳舜臣の琉球と明朝や清朝との外交関係は日本史からは死角に入る分野なので、もっと突っ込んだ話が読みたかった。2011/07/30