内容説明
現代の「熊野詣」―ニュー・ドキュメントの秀作。著者自身の故郷であり、その数々の傑作の舞台となった紀州―そこはまた、太古よりの神話・伝説の宝庫であり、神武東征以来の敗れた者らの棲む国でもある。生と死、聖と賤がせめぎ合うこの隠国の地霊と交感しつつ、そこに積まれた幾重もの魂の層を掘り起こし、美とエロスの源流を探る豊饒な旅の記録。
目次
新宮
天満
古座
紀伊大島
和深
日置
朝来
皆ノ川
本宮
尾呂志
有馬
尾鷲
紀伊長島
松阪
伊勢
古座川
十津川
吉野
田辺
御坊
和歌山
高野
天王寺