感想・レビュー
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印度 洋一郎
4
古典文学の研究者(東京出身)が、今から約40年前の東京に江戸時代のよすがを訪ねて歩いた紀行エッセイ集。元々は日本武道館の機関紙に連載されていたものだという。江戸城(現在の皇居)、浅草、上野、忠臣蔵ゆかりの泉岳寺、佃島、湯島聖堂、千姫御殿、𠮷原、八百屋お七や鼠小僧の墓などなど、ちゃんと住所(番地まで)も記載されて、読者が実際に歩くガイドブックにもなる親切な内容。只、この本が書かれてから随分経っているから、今の東京は又色々と変わっているはず。だから、今となっては「80年代に遺る東京の中の江戸」かもしれない。2022/02/17