塔21世紀叢書
てのひらを燃やす - 歌集

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  • サイズ B6判/ページ数 165p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784046527271
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0092

出版社内容情報

「待ち焦がれた恋歌の登場」と評され、京都大学在学中に角川短歌賞を受賞した著者、待望の第一歌集。受賞作品を含む274首を収める。俵万智『サラダ記念日』から四半世紀。短歌の“現在”がここにある。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KEI

32
著者の大学時代の詠まれた第一歌集。ほとんどが相聞歌であるが、著者の言う、「詠うことは自らの手を燃やす様な静けさの行為であろう」とある様に淡々として詠んだ歌が多かった。好きな歌は【かなしみはいつも怒りを追い越して水田の面(も)に輪を落とす雨】【われの生まれる前のひかりが雪に差す七つの冬が君にありき】【雨脚が細くなりゆくつたなさにふたりはひとりよりもしずかだ】【しばらくは眼という水面に葉影映して君を待ちたり】【歯をあてた場所からやがて腐りゆく林檎のような言葉告げたり】2022/06/17

mer

14
天気や動植物の歌が印象的。言葉そのものに温度はなくても、読んだ側がそれぞれの歌に温度を感じられればいいのだと思った。2021/01/07

小葉

7
「これが最後と思わないまま来るだろう最後は 濡れてゆく石灯籠」「透けながらいつか崩れてゆく影を抜け殻に蝉たちは残せり」「言葉より声が聴きたい初夏のひかりにさす傘、雨にさす傘」「合歓の辺に声を殺して泣いたこと 殺しても戻ってくるから声は」2013/09/20

はち

6
心を落ち着けて読むにはぴったりの歌集だと思う。おそらくこれからも繰り返し読むことになるだろう。いつか歌会でご一緒したいものです。2015/01/18

わいほす(noririn_papa)

5
著者の第一歌集で大学4年間に詠まれた歌。若き日のみずみずしい感性と独特の視点で表現された自然、物、心情が自在に結びつけられた短歌の数々。ほとんどが相聞歌でありながら、どこか俯瞰していて、やがて時空をも飛び越えるだろう片鱗が見えている。「もみの木はきれいな棺になるということ 電飾を君と見に行く」Xマスツリーも彼女にかかっては棺の材料か。「みずうみの絵葉書を出す片隅にえんぴつで水鳥を浮かべて」こういう可愛い歌も好き。そして「ピエタというひとつの型に声絶えて釘打つように逢いにゆきたり」がなんとも言えず心に残る。2021/12/19

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