出版社内容情報
平安時代の貴公子たちの恋のかけひき、その成就から別れ。在原業平や元良親王などの巧みな恋歌を通して、現代にも通じる恋心をひもとく。日本人の恋愛観がわかる一冊!
内容説明
元良親王、平中、在原業平…。能弁に、ときに不器用に、詠い上げる恋歌の数々。
目次
第1章 色好みの源流(一夜めぐりの君―元良親王;色好みの代名詞―平中;体貌閑麗の人―業平)
第2章 殿上の優女―小町と伊勢(小町の実像に迫る;小町の夢の歌 ほか)
第3章 『古今集』の恋(王朝の恋の歌ことば;よみ人しらずの恋;恋の序詞)
第4章 場面のある恋の歌(壁の穴から恋人を覗いた女;嫌いになった男の衣料を送り返す ほか)
著者等紹介
馬場あき子[ババアキコ]
1928年東京生まれ。歌人・文芸評論家。「かりん」主宰。古典・能・民俗学に造詣が深く、著書に歌集『葡萄唐草』(迢空賞受賞)、歌集『阿古父』(読売文学賞受賞)、歌集『鶴かへらず』(前川佐美雄賞受賞)。紫綬褒章受章。日本藝術院会員。日本文藝家協会会員。朝日新聞歌壇選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てくてく
5
本当の恋だけではなく恋に託した思いの吐露や社交的な歌などを取り上げ、その機知や歌の心を解説している。『日本の恋の歌』ではこちらが前編だということをあとがきで知った。2020/02/13
ミギノコウザエモン
2
万葉~平安時代前期(平氏が実権を握るまで)の貴人達は、恋文(現代でいうラブレター)とともに自分の気持ちを歌に託した。送った歌に対する「返歌」も掲載され、恋の行方がどうなったのかもしっかり考察されている。ただし書かれている内容をきちんと理解するためには、有識故実や当時の風習についての理解が不可欠であり、その意味では難しい本でもある。2013/12/30
takao
1
ふむ2024/11/09
月華
1
図書館 新刊コーナーで見かけたので借りてみました。『短歌』2006年2月号~2012年12月号までに掲載されたものを加筆修正して2冊に再編集して刊行とのこと。思っていたよりも堅苦しくて、ななめ読みになりました。人間関係が複雑すぎてほとんど理解できませんでした。「弘徽殿」や「承香殿」という言葉が最近読んだ小説に出てきて、読み方は違いますが、現実にもあったんだと思いました。2013/04/12
綾月
0
【図書館】2014/08/27