出版社内容情報
天才カナリア歌手の波乱万丈な人生。軍のマスコット、毒ガス探知、出産、初恋、命がけで海をわたる!? そして最後に願ったのは「人間に会いたい」! 先生はカナリアの元飼い主を探しますが…。絵62点、第12巻
内容説明
天才カナリア歌手のピピネッラ。多くは語られずにきた、その波乱万丈な人生(かごの鳥なのに)が今あきらかに!軍のマスコットから毒ガス探知係までこなし、出産、初恋(!)、そして命がけで海をわたる!?世界の果てでピピネッラが最後に願ったのは「人間に会いたい!」でした。先生と動物たちは行方不明の元飼い主のおにいさんを探しますが、おにいさんは正義のために外国政府に追われ…。絵62点、涙涙の第12巻!小学中級から。
著者等紹介
ロフティング,ヒュー[ロフティング,ヒュー] [Lofting,Hugh]
1886~1947年。アイルランド人の母を持つ、イギリス生まれのアメリカの児童小説家。代表作は、「ドリトル先生」シリーズ。2作目『ドリトル先生航海記』で、ニューベリー賞を受賞
河合祥一郎[カワイショウイチロウ]
1960年生まれ。東京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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らぱん
43
シリーズ12作目。遠い昔に井伏訳で読んだはずだが全く覚えていなかった。 ドリトル先生に請われてカナリアのピピネラが波乱万丈な半生を語り、後半はピピネラの行方不明の親友の男を探し出すハラハラドキドキの物語になっている。 半生記の中で、資本家の搾取、劣悪な職場環境で働く抗夫の貧困、戦争批判などがさりげなく挟み込まれている。また、男は公爵の身分を捨て活動家となり、どこかの国の不正を暴こうとして誘拐されたという設定だ。 ストレートな社会的政治的メッセージに軽く驚いたが、ドリトル先生ってそうだったなと思い出した。↓2019/12/26
陽向みかん
2
読むのに、かなり月日が経ってしまった。 飼い主が数回かわったりしたカナリアが、以前仲の良かった相手と再会したり、1番会いたかった人と一緒にいられるようになって良かった。2017/09/27
竜王五代の人
1
松尾由美「ピピネラ」で主要な題材となっていたカナリアのピピネラ(この本ではピピネッラ、この方が西洋っぽい表記な気も)について知ろうと読んでみた。確かに彼女あるところ革命ありとか、メスだてらに歌をうたったり、別れた夫をビジネスメンバーに選んだりとフェミニズムな読み方はできなくもない。できなくもないが、やっぱり主題は割と考えなしに行動しながら(大洋につっこむとか)幸運にも生き延びる波乱万丈さだと思う。ロージーおばさまがドリトル先生を度忘れした知り合いかと思い込む場面が愉快。2023/07/11