感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
non
8
時は戦国時代。闇から生まれ闇を生きる忍者の生き様、その一生とは。闇とは、人の心の中にあり、それに昼夜はない。捨て子となり、忍者に拾われ、他の生き方を知らない「鳶」と呼ばれる加藤段蔵。生粋の忍者でありながら、闇に「正心」を貫く老忍ヒダリ。恐れられ、忌み嫌われる忍者よりも、それを道具として好きに扱う権力者の方が魔物に違いない。あまりに優れた技を持つことが仇となった段蔵の波乱の一生には胸が詰まった。ラストの忍者同士の戦いの迫力は、鳥肌モノ。しかし、段蔵が本当にもう・・・。(涙)2009/07/27
むつぞー
5
段蔵や上野ノ左を中心とした忍びの生き方の物語といえます。段蔵の成長を通し、いかにして忍びが育てられるかを知り、ヒダリによって忍びの正心を、抜け忍となった段蔵の生き方に時代の中での忍びの存在というものを教えられました。 そしてその姿は強く印象を残します。 アクションも派手で面白い話です。だけど読後に残るのはそんな昂奮ではなく、哀しい生き方ゆえの切ない気持ちでありました。2009/10/05
三柴ゆよし
3
いわゆる「本格派」忍者小説は、司馬遼太郎の登場を嚆矢とする。無論、本書は「本格派」の系譜に連なるものであろうが、物語のノリは結構少年漫画的なので、普段時代小説を読まない人でもこれは面白く読めるのではないか。なによりチャンバラの描き方が上手い。主人公は加藤段蔵、異名を飛び加藤、いわずとれた実在の(?)伝説的忍者であるが、虚点と実点の距離の据え方に妙があって、作者の才能を感じさせる。随所に司馬遼太郎や白土三平へのオマージュが散見されるのも、忍者フリークとしては嬉しい。2010/03/09
伊東
1
面白かった!戦う忍者大好きです。上野ノ左かっこいい!
hime
1
「飛び加藤」は実在した伝説の忍者らしい。初めて彼に関する小説を読んだのですが、最高に魅力溢れるキャラクターです。なぜそれほど知られていなのだろう。。調べてみると様々な戦国大名に仕えていたらしいが、その技の切れさ加減に恐れられていたという・・実に興味深い・・・。「飛び加藤」以外にもいろんな魅力的なキャラクターが登場するのですが、実に面白いです。個人的には「上野のヒダリ」が大好きです!2010/03/16
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