内容説明
本能寺の変で信長に殉じた蘭丸兄弟の末弟が弱冠十五歳で家督を継ぎ、戦国乱世を夢と志をもって巧みに生き抜き、ついには美作国十八万六千五百石の太守となった。その成長過程を丹念に描きながら、戦国武将としての波乱の生涯と卓越した人物像を浮き彫りにした渾身の歴史小説。
著者等紹介
皆木和義[ミナギカズヨシ]
1953年岡山県生まれ。早稲田大学法学部卒。実践派の経営コンサルタントであるとともに、作家としても活躍。2003年「日経ビジネス」に連載した歴史小説「宮本武蔵」が好評を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こだち
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森忠政のエピソード集であって歴史小説ではないと思った。作者の提示する紋切り型の名君像に、忠政が根本的に合っていないため違和感だけが残る。 300ページ程しかない中で、出来事をつらつら並べられるために個々の話が非常に浅い。信長秀吉家康の三者三様の名将ぶりから学んだ忠政が、知恵や忠義で転換期を乗り切る形になっているが薄い。また忠政を悪く見せないために、逸話をねじ曲げているのが鼻についた。幼少時の失敗からの反省やある種のふてぶてしさと居直りが魅力だと思っているので、却って歴史上の人物をバカにしたように感じ駄作。2015/09/02
Ryuji Saito
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数少ない森家の人物の伝記小説。森忠政の人物像はつかみにくいだけに、この本はひとつの手かがりになります。2012/04/29