死の前、「意識がはっきりする時間」の謎にせまる―「終末期明晰」から読み解く生と死とそのはざま

個数:
電子版価格
¥2,530
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

死の前、「意識がはっきりする時間」の謎にせまる―「終末期明晰」から読み解く生と死とそのはざま

  • ウェブストアに19冊在庫がございます。(2024年04月30日 04時21分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 368p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784046067203
  • NDC分類 491.358
  • Cコード C0047

出版社内容情報

亡くなる前、まともに話すこともできなかった人が、家族や知人を認識し、思い出や感情を語り出す――生き生きと、まるで「昔のその人」が戻ってきたかのように。
本書は、「終末期明晰」と呼ばれるこの不思議な現象について、科学的な視点から説明を試みる本です。

著者は、『夜と霧』の著作で知られるヴィクトール・フランクルの薫陶を受け、現在ヴィクトール・フランクル研究所所長をつとめる認知科学者、アレクサンダー・バティアーニ博士。
博士がこの現象の研究について発表すると、世界中から大きな反響と膨大な経験談が寄せられました。家族や知人を見送った人、医療・ケア現場で働く人々からの報告です。
調査によると、終末期明晰は、公的に研究されてこなかっただけで、古くからその記述が残っていることもわかりました。

本書は、多くのエピソードや報告書を引きながら、この現象が意味するところ、発生原因や発生条件、またこの現象を紐解くことで生まれる可能性について論を展開します。
認知症やその他の病気により脳に深刻なダメージを負い、だれがだれかもわからず、別人になったかのような人が、なぜ死の前に「帰ってくる」ようなことが起きるのか。
この問いは、多くことを示唆します。たとえば、「脳以外に記憶が保存されている可能性」や、「魂と呼ばれるものの存在について」などです。

生きるとはどういうことか。自己とは何か。人の魂はどこにあるのか。

この真摯で丁寧な研究報告書は、読む人に深い感動を与えます。

原題:Threshold:Terminal Lucidity and the Border of Life and Death
著者:Alexander Batthyany (Batthy「a」nyの「a」にはアクセント記号)

内容説明

子どもや伴侶の顔を忘れる。自分の名前も忘れる。昨日のことも覚えていない―。認知症やその他の病気による脳への不可逆的なダメージを負った人が、ある日突然ふつうに話し始める。まるで「昔のあの人」が帰ってきたかのように。これまでほとんど研究されてこなかった、しかしたしかに多くの報告があるこの現象「終末期明晰」は、いったい何を意味しているのだろうか。本書は科学に根ざして書かれながら、自己や魂についての哲学的な問いへと読者を誘う。

目次

第1部 「だれか」であることについて(「だれか」であり、「やがて死を迎える」ことについて;死と病、そして「わたしたちは何者か」をめぐる問い;自己の回復;ことの始まり)
第2部 終末期明晰(実態解明に向けて―パイロット調査とその影響;「話しがしたい」―思わぬものを目撃した人々の孤独;網を投じる;目撃者の証言)
第3部 死ぬときの心、遍在する心(白いカラス;極限状態の心と脳;死ぬときの心;死の間際の知覚;死の間際の心と記憶と視覚;臨死体験と終末期明晰を関連づける;よりよく理解する)
第4部 人格、死、意味(保護された自己;なぜそれが重要なのか)

著者等紹介

バティアーニ,アレクサンダー[バティアーニ,アレクサンダー] [Batthy´any,Alexander]
ブダペスト、パズマニー・ペーテルカトリック大学の理論心理学および人格主義研究研究所(Research Institute for Theoretical Psychology and Personalist Studies)所長。ウィーンのヴィクトール・フランクル研究所所長。また、モスクワ精神分析研究所の客員教授として実存的心理療法を教える。著書・編書は15冊以上あり、学術的な著作は10か国語に翻訳されている。日本を含め、世界各地での講演経験も多数。現在はウィーンとハンガリーの地方の二拠点で暮らしている

三輪美矢子[ミワミヤコ]
英日翻訳者。国際基督教大学教養学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽてち

25
認知症や神経障害、重い病気や事故などで脳に障害を負った人たちが、死の直前に奇跡的に回復する「終末期明晰(Terminal Lucidity)」。胡散臭いと思いながらページを開き、そこに書かれている内容に驚愕した。実に多くの信じがたい事例が挙げられている。現在の科学では説明できない現象らしい。脳の機能はすべて解明されたわけではないので未知のなにかが隠されているのかもしれない。ただ、そこに魂だの神だのを持ち出されてしまうと、途端に引いてしまう。真実はどうなのか、結論は出ないが、生と死を考えるよい機会となった。2024/03/24

もちこ

8
医学などの専門用語をほとんど使わずに、こんなに分かりやすく、科学的で専門的な調査の経緯や結果を説明してくれるなんて、著者と訳者の文章力に大いに感謝したい。 タイトルに惹かれて読み始めたものの、こんなに感動するものとは思わなかった。単なる調査過程の発表ではなく、「人間の生き方とは」という根本的なところから、考えさせられた。 また、研究調査の観点から、調査が行き詰まった時にはどんな観点から問題を見つめ直せば良いか、といったノウハウも書かれているので、勉強になった。2024/03/18

たくさん

0
私の家族がなくなった時、別れの時はどうだったかと振り返る。その機会は人生で多くなく、別れの瞬間はいつだかどうだかもわからず一瞬だ。分からないからこそ、我々の心に残り思い出や後悔も出てくる。臨死体験というものと臨床の明晰との関係からの、魂というものを磨くからこそある事。私自体の教養や体験では著者の研究や問いたいことに対する理解がどこまで組めているかわからない。だけれど、死に臨む医療や福祉の業界の人。死を扱う宗教関係者ならもっとこの本の感性を生かせるだろうな、と思わせてくれる本です。#NetGalleyJP 2024/04/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21814920
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。