出版社内容情報
古事記ブームの火付け役が説き起こす、全国各地に残る神話の足あと「古事記」に登場する神々はどこからきて、どこへ行ったのか? なぜ「古事記」に描かれたのか? その正体は何者なのか?日本最古の歴史書に隠された謎に迫る。
三浦 佑之[ミウラ スケユキ]
1946年三重県生まれ。立正大学教授。2003年に刊行された『口語訳古事記』(文藝春秋社 角川財団学芸賞)がベストセラーになり古典の現代語訳のブームを引き起こす。著書に『古事記を旅する』『古事記講義』(文藝春秋社)、『日本古代文学入門』(玄冬舎)など多数。
内容説明
なぜ、出雲神話は詳細に書かれたのか?なぜ、ヤマトタケルは悲劇の英雄なのか?古事記には「滅びゆく者を見守る」思いがある。その視点をもって古事記を読み直すと、語り継がれる敗者たちの記録が見えてくる。第一人者が解き明かす「新しい神話」の読み方。
目次
第1章 謎の太陽神
第2章 造化の神
第3章 産み、作る神
第4章 翡翠を司る神
第5章 出雲神話の神
第6章 ヤマト三輪山の神
著者等紹介
三浦佑之[ミウラスケユキ]
1946年三重県生まれ。古代文学・伝承文学に新たな読解の可能性をさぐる。立正大学文学部教授、千葉大学名誉教授。著書に、『口語訳古事記』(第1回角川財団学芸賞受賞)『古事記を読みなおす』(第1回古代歴史文化みやざき賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とむ
1
古事記に登場する神々の謎や、日本書紀との違いが、分かりやすく語られている。筆者の古事記に関する著作は色々読んでいるが、いずれも古事記の根底に流れる滅びゆくものへの眼差しを大事にしている、2021/04/26
どん
0
古事記の現代訳、物語ではなく他の研究者とは違う著者の研究、持論を展開。 日本書紀と古事記の違い、また一致しているところ、論理の矛盾を指摘し、出雲と大和がどうかかわってきたかを説明してくれる。 古事記は読み物として楽しいが、このような背景がわかると、また一味違った楽しみがある2016/10/12
冬峰
0
面白かった。一時期御朱印巡りで神社に行くことが多かったけど、立て札に書いてあるような説明だけでは奉られた神のことはよくわからなかったし、そもそも日本の神話ってわりと複雑。伊勢と出雲はテレビでもよく取り上げられるけど、関係性については深堀りされないし、知らないことが多い。そして個人的には国つ神の発生がどのタイミングなんだ?と疑問がずっとあったので、出雲系神話に言及が多いこの本はちょうど良かったかも。 最後に記紀を読んだのはいつだったか…しかもマンガ版だ…となったので、今度こそしっかり活字で読みたい。2019/10/22
岩田貴雄
0
歴史読本に連載されていたものが中心となっている。自分は、神様の名を漢字で見た目的に判断しているので、がカナカナ表記なのは、どうも苦手。語り部から見えてくる古代日本って感じだったな2018/12/23