内容説明
監獄“黒い太陽”に幽閉されていたヴィクトリカは、母コルデリアの身代わり計画により脱出。ロスコーとともにソヴュールを離れて海の彼方へ。徴兵された一弥は、彼女を想いつつ戦場の日々をひたすらに生き延びてゆくが、ある日の敵襲で…。アブリルに、セシルに、グレヴィールに、古き世界に大いなる喪失と変化が訪れる。その先に待つものは?そしてヴィクトリカと一弥に再会の日は…!?大人気ミステリ、感動の完結編。
著者等紹介
桜庭一樹[サクラバカズキ]
2000年デビュー。04年『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』が、ジャンルを超えて高い評価を受け、07年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞を受賞。08年『私の男』で第138回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
勇波
206
グレヴィール男だね。ヴィクトリカに地図を書いてあげたオカマちゃんはなんだったの??まあでも二人の再会の場所が日本とは予想外でした。。しかしヴィクトリカ瑠璃姉さんにまで悪態ついてとは…。最後のアンブローズの書店のシーンが一番印象に残りました★2014/09/17
エンブレムT
150
おぉ、素晴らしい。あの広げまくった大風呂敷を、この薄い1冊でよくもここまでキッチリと畳みこめたなぁ!まぁ『ミステリ本』ではなくなってるけどねw古き世界に訪れた大いなる喪失と変化。それを見届ける者として再登場したアンブローズの好奇心が、混沌とした世界観をもつ本作に煌めくような輝きをもたらしています。そして伏線のほとんどを、長らく敵役だったブライアン・ロスコーが回収していく様が見事で、コルデリアと共にその鮮やかさと切なさで、主役をかっさらっていくような勢いがありました。“未来へ”と続くラストで良かったです!!2012/11/27
くろり - しろくろりちよ
141
『ゴシック』最終巻・下。久城は徴兵され、生死も判らず。ヴィクトリカは嵐の中心から抜け出すために、久城と再会するために一歩一歩を踏み出す。妹を生かさなければならないと感じたグレヴィール、信じてた…!もちろん、ママンやブライアンも…。新しい科学が大陸に来たる時、古き神々は物語の世界へと還る…しかし!古き生き物である灰色狼のヴィクトリカは「未来へ!」一緒にいる二人がいい。2012/04/09
財布にジャック
125
お~~っ!こういう終わり方なんですかぁ!ネタバレになるので感想書くのがとても難しいんですが、桜庭さんが工夫されたラストに、僭越ながら拍手を贈らせていただきたいです。13冊目にあたるこの巻の最後のページを閉じるのが、本当に寂しかったです。ずっとずっとこの世界に浸っていたい気持ちです。もっともっと登場人物達と一緒にこの世界に留まっていたいです。沢山の人に読み継がれて欲しい素敵な作品に出合えて、幸せ…です。2012/01/23
た〜
114
話の前半はある意味グレヴィールの成長記だな(笑)。ところで、アニメ版途中までは素晴らしかったのに、最終盤原作から離れた内容になった途端お粗末すぎる作品に落ちぶれたよな。原作を読み返して改めてそう実感した。2012/10/08