内容説明
俳句は難しいものではなく、風景や自分の生活を素直な心でうたえばよい。旅に出て必ずしも句を作るとは限らず、何気なく風物を楽しみ、大きくその風土を呼吸すれば、残るものはおのずから残る。ただ、素直な心になることが一番難しい。―近代俳句の流れを解説し、半生の回想や自他の秀句により俳句とは何かを考察した珠玉の俳句評論。俳句を愛するすべての人へ、必読ロングセラーの初文庫化。
目次
1 俳句のすすめ
2 無常とあそび
3 現代俳句の風土
4 近・現代の俳句小史
5 俳句とロマンチシズム
6 近代の代表俳人とその作品
著者等紹介
森澄雄[モリスミオ]
1919年兵庫県生まれ。九州大学卒業。ボルネオに出征後復員。長崎高商時代より加藤楸邨に師事し「寒雷」創刊に参加、編集長を経て70年、俳誌「杉」を創刊し主宰。長い教師生活に終止符をうち77年より俳句一途。翌年句集『鯉素』で読売文学賞を、87年句集『四遠』で蛇笏賞を受賞。同年紫綬褒章。日本芸術院会員、文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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