出版社内容情報
市場での日常品から朝廷の官位にいたるまで、中世人の購買行動から、当時の価値観や道徳意識、信仰心のありかたに迫る。政情不安な時代の生々しい実情と、人々の心性を浮かび上がらせる、新しい日本史。
内容説明
官位や身分に敏感で、それにかかわる情報を熱心に集めていた中世人。彼らはどのような経済感覚を持っていたのか。ばくち好きの侍、公文書を偽造した役人、勧進にはげむ地方土豪と兼好法師―。「一遍聖絵」に描かれた市場での日常品から、朝廷の官位にいたるまで、中世人の購買行動から、当時の価値観や道徳意識、信仰心のありかたに迫る。政情不安な時代の生々しい実情と、人々の心性を浮かび上がらせる、新しい日本史。
目次
第1章 市場へむかう道
第2章 中世人の経済感覚とは
第3章 中世人の秩序意識
第4章 官位をどう買うか
第5章 武士たちの秩序意識
第6章 御家人成功の手続き
第7章 寺社と金融
第8章 官位の値うち
第9章 大福長者と兼好法師
第10章 ある地方土豪の勧進と作善
第11章 説経師の肖像
第12章 浄土の演出
著者等紹介
本郷恵子[ホンゴウケイコ]
1960年、東京生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。日本中世史専攻。現在、東京大学史料編纂所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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