出版社内容情報
万物の起源となる神話を完全網羅!
ファンタジーを始め、伝説、おとぎ話といった物語の原点は神話にある。神話をひもとけば、民族や文化のルーツ、人間の心の深層が見えてくる。世界や死の起源、英雄伝説など全世界に共通するテーマにそって神話を紹介
内容説明
ファンタジー、叙事詩、おとぎ話―全ての物語の原点は神話にある。神話の世界をひもとけば、民族や文化のルーツ、そして人間の心の深層までもが見えてくる。人類や死の起源、英雄伝説、洪水神話など、世界に共通する13の主要テーマを選定し、分野別、項目別に紹介。各地の特性をくわしく解説しながら、地球上に誕生した民族、種族の歴史とその本性に深く迫る。世界的視野で各地の神話を収録した「神話事典」の最高峰。
目次
神話学の方法とその歴史
世界の起源
人類の起源
洪水神話
死の起源
火の起源
作物の起源
女性
トリックスター・文化英雄
英雄
王権の起原
異郷訪問
異類婚
天体
著者等紹介
大林太良[オオバヤシタリョウ]
1929年東京都生まれ。民族学者。国立民族学博物館教授、日本民族学会会長等を歴任。2001年没
伊藤清司[イトウセイジ]
1924年岩手県生まれ。慶應義塾大学名誉教授。2007年没
吉田敦彦[ヨシダアツヒコ]
1934年東京都生まれ。学習院大学名誉教授
松村一男[マツムラカズオ]
1953年千葉県生まれ。和光大学表現学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がたやぴん
56
巻末の索引がありがたい。っていうか、無いと困る。神話ごとに纏めているわけではなく、たとえば《世界の起源》ならば、日本神話なら〜、済州島神話なら〜、中国の漢族なら〜、ミャオ族なら〜、ギリシャなら〜、ゲルマンなら〜、メキシコなら〜という記載。死の起源、火の起源や異類婚など共通テーマで区分されている。神話的英雄だけでなくトリックスターとして、孫悟空や動物の化身(コヨーテなど)まで網羅され、まさに辞典。一読しただけでは吸収消化は不能。民族のルーツに繋がっているため小説の海外作品を読む際にも便利と思い購入。2015/10/19
イプシロン
39
神話を読むことは人間存在と世界を知ることだと思っている。人類が世界の創世、人類の誕生、死の起源、火の起源、作物の起源をどう捉えたかが語られているからだ。創世から火の起源までは、世界のどの民族の神話も似通っている。その理由は人類が極限まで思考すると同じような結論に達する能力にあると考えることもできる。が、神話学者はそう考えない場合もある。アフリカ発祥の人類が世界中に移動していったように、神話もまた口伝によってアフリカから全世界に伝わっていったとするのが妥当である、と。目から鱗の思考だったが、妙に納得できた。2020/01/27
かりこ
4
世界各地の神話を断片的に収録し、少しの解説を加えた神話事典。有名な日本神話やギリシャ神話だけでなく、インド、エジプト、中国、アフリカ、アメリカなど幅広く取り扱っているのが特徴。登場する神の名はどこかで聞いたことがあるものも多く親しみやすい。考察や解説がもう少し充実してると良かったかな、と思う。2014/12/06
FeLis-IA
2
世界・人類・洪水神話・死・火・女性・英雄・王族etc・・・の起源について。世界各地の神話に多く見られる共通事項を系列別に掲載。これはいい本。何度も目にする逸話もあれば初見のお話もあって楽しめました。伝説の牝牛アウドウムブラが出てきた瞬間。「これでかつるっ!」と、とある母艦を思い描いてしまった私は、もう何かが末期なんでしょうね。自覚させられましたw2012/06/24
宵子
1
事典とあるがサイズは文庫本。地域別ではなく、テーマ別に分けられている(女性、冥界下り、文化英雄など)ので、比較神話をするときに便利。またコーカサスなどの珍しい地域の例もあげられている。2015/10/22
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