角川文庫 角川ソフィア文庫
知っておきたい日本の天皇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784044057114
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0195

内容説明

今も多くの日本人から敬愛され続ける天皇陛下と皇室。その権威は何に由来しているのだろうか。日本史のなかで天皇が直接政治に関わった時期は驚くほど短い。しかし、各時代の支配層は、天皇が「日本の君主」であることを認め、時に利用してきた。歴史上、天皇が果たしてきた宗教的、政治的、外交的、文化的役割を見直しながら、その存在の特異性や重要性を解き明かす。すべての日本人が知っておくべき、「天皇」の基礎知識。

目次

1章 天皇とは何か(神話の神;国づくりの王;国の祭主;政権のまとめ役としての天皇;伝統文化を創り継承する)
2章 歴史のなかの天皇(大和朝廷と貴族政権;朝廷と幕府の勢力争いと天皇;天下統一と天皇;江戸幕府と天皇;尊皇攘夷と天皇;戦前の天皇;現代の天皇)
3章 古代から現代に続く天皇と日本(天皇の役割;天皇が担う伝統;象徴天皇の公務;今なお続く神事と天皇;天皇は日本の歴史そのもの)

著者等紹介

武光誠[タケミツマコト]
1950年、山口県生まれ。明治学院大学教授。東京大学人文系大学院国史学科修了。文学博士(東京大学)。専攻は日本史。歴史哲学や比較文化的視点からの幅広い執筆活動を展開、日本の思想文化の研究に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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クナコ

12
初読。「知っておきたい」シリーズはタイトルが気に入れば即購入。タイトルから想像して、歴代天皇のうち目立つ功績のある人物についてまとめたものかと思った。実際は「日本の歴史と天皇の関わり」といった内容だった。山ほどいる歴代天皇の全てを網羅したものではないが、天皇をメインに歴史を追うという本は初めて読んだので新鮮だった。ただ一つ引っかかったのは、本書の著者の好みだろう、妙に天皇家代々の気質や神道の性質を美化しすぎているということ。何でもかんでも「優しいから」「平和主義だから」は無理がある。2020/07/10

lunarFarside

4
知っているようで知らない日本の天皇。その成立以降、2000年に渡る日本の歴史において常にその権威を尊重されつつも実際的な権力を振るった時期は驚くほど少ない稀有な王家。それでも戦国乱世、幕末維新から戦後まで国乱れるときその存在感は増し重要な役割を担って来たのだから、日本人の心に刻まれる天皇家の影響力は計り知れないものがある。まあ、ややイメージの良いことばかり書かれている気はしないでもないが、天皇家の面白さの一端は感じられたように思う。2013/03/11

decco

2
戦ったり志したりする人がウザウザとたくさん出てくる歴史という教科は、1192作ろうの将軍が誰だかわからないほど大の苦手なんですが、天皇・皇室というゆるぎない一本柱を軸にしてみると、なんとわかりやすいことか。小中学校時代の歴史の授業を、ザザーッと短時間でおさらいすることができたような気がします(六波羅探題とか公家御法度とか義務教育以来で目にしたな…そして意味がやっとわかった)。天皇の存在という日本の幸運が、わかりやすく書かれている良書だと思います。2013/03/04

0
面白かった!神道の成立とその実態、"天皇"を軸とした日本史ダイジェスト、天皇の在り方の歴史、象徴天皇の意義など、非常に簡潔で分かりやすかった。2016/04/28

つくし

0
文体が非常に教科書的であることもあって、古代についての記述が断定的なのを見て正直「あんならソース出せ(AA略)」状態になったりもしたけれど、中世~近世あたりの幕府と朝廷との関係などがすっきりと整理されていたのは非常に良かった。歴史の教科書だと幕府のことしか書かれていないので天皇という一本の軸を通した歴史の形が見えるのが面白い。西洋君主と天皇の違いなども分かりやすく、他の本で得た天皇観を整理する意味でもよかった。入門書としてとても良いのでは。2015/05/09

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