出版社内容情報
神と人間のあいだに生まれた主人公アルジュナは、大いなる武勇の持ち主であった。その才は神から弓を授かるほどのものであったが、アルジュナは戦士として生きる決心がつかない。
領土問題に端を発した王族の争いに巻き込まれたアルジュナは、盟友クリシュナと共に戦に臨むが、なぜ人々の幸福ではなく不幸のために戦わなければならないのかと煩悶し、戦いを投げ出そうとする。
そんなアルジュナに、「戦いは戦士の宿命であり、全うしなければならない。≪無心で成すべきことをなし、その結果に執着しなければ心は平穏になる≫」と語りかけて諭す盟友クリシュナは、実はヴィシュヌ神(インドの最高神の一)の化身だった。
クリシュナはアルジュナに神としての本当の姿を見せ、畏敬に伏したアルジュナに神の教えを朗々と説く。その教えを受けたアルジュナは再び立ち上がり、自らの使命を果たそうと、大戦士として決意するのだった――。
内容説明
インド神話マハーバーラタに挿入されたヒンドゥー教の代表的聖典、バガヴァッド・ギーター。王族間の戦いに臨むも、苦悩し戦意を失ってしまったアルジュナに、ヴィシュヌ神の化身クリシュナは「無心でなすべきことをなし、結果に執着しなければ心は平穏になる」と行為の意味と人間の本質を説くのだった。ガンディーの独立運動を精神的に支え、西洋の思想家や知識人にも影響を与えた古典を読みやすい新訳で解説とともに味わう。
目次
アルジュナの嘆き
アートマンと義務の遂行
行為
行為と知識
ブラフマン
心のはたらきを抑える
万物の根源
生まれ変わり
神は全世界を満たす
神の多様な現われ〔ほか〕
著者等紹介
佐藤裕之[サトウヒロユキ]
1958年生まれ。武蔵野大学教授。専門はインドの哲学と宗教。東京大学大学院人文科学研究科印度哲学印度文学専攻(博士課程)単位取得後退学。インドのサンプールナ・アーナンダ・サンスクリット大学に留学。文学博士(東京大学大学院)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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