生老病死

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生老病死

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  • サイズ 46判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784044006549
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

超少子高齢化がすすみ、新奇なモラルや価値観がひろがるデジタル社会。そんな文明の十字路に、突如として得体の知れない新型コロナの禍が襲ってきた。
私たちはどこへ向かうのか。いま見直すべき「日本」とは何なのか。
谷崎潤一郎、正岡子規、柳田國男、西田幾多郎、鈴木大拙からハイデガー、レヴィ=ストロース、カズオ・イシグロ等まで、先達の思想と足跡に解決の糸口をさぐる。
生き恥をさらすか、晩節を汚すか――日本を代表する宗教研究者が、みずからの心身に向き合いつつ、「その時」へと向かう日々のなかで綴る、円熟のエッセイ。絶筆さえ予感させる驚きをもって結ばれた好評新聞連載、待望の書籍化!

内容説明

超少子高齢化がすすみ、新奇なモラルや価値観がひろがるデジタル社会。そんな文明の十字路に、突如として得体の知れない新型コロナの禍が襲ってきた。私たちはどこへ向かうのか。いま見直すべき「日本」とは何なのか。谷崎潤一郎、正岡子規、柳田國男、西田幾多郎、鈴木大拙からハイデガー、レヴィ=ストロース、カズオ・イシグロ等まで、先達の思想と足跡に解決の糸口をさぐる。生き恥をさらすか、晩節を汚すか―日本を代表する宗教研究者が、みずからの心身に向き合いつつ、「その時」へと向かう日々のなかで綴る、円熟のエッセイ。

目次

1(息をのむ 日野原さんの天晴れ;二つの散り際 私の中の違和感 ほか)
2(先祖への敬愛が生んだリズム;死んで葬られる地上のカミガミ ほか)
3(ハートでもスピリットでもなく;「こころ」と「心」二つの大河の流れ ほか)
4(水の流れと化す 美しい動き;羽生選手 マイケル そして能 ほか)
5(妥協を許さない二つの美意識;信仰に映る国際性と自己凝視 ほか)
6(「安楽死」による最期に思う;先祖たちがつみあげてきたこと ほか)

著者等紹介

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年生まれ。宗教研究者。東北大学文学部印度哲学科卒業。同大学文学部助教授、国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター教授、同センター所長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

90ac

38
やはり朝の短時間に読むのに非常に良い。たくさんの有名な人物が登場するので再読でも飽きない。今回は最後の方に印象に残った部分がありました。第97話に「死は身分や貧富の差、運不運、幸不幸に関係なく“平等に”襲ってくる」「分け隔てがないゆえに、これほど残酷で“不平等”なものもない」と。「平等にやってくるけれど不平等?」ってどういうことなのか、考え込んでしまいました。が、半年前に40歳で亡くなった娘婿は少なくとも平均寿命まで生きていいはずなのに、なぜ生かしてくれなかったのか。そう思うと確かに不平等だと思いました。2021/12/14

里愛乍

35
本書に度々出てくる「断食往生死」という言葉を見て、自分の祖母と数年前に看取った義母が頭に過った。寝たきり状態で数日間、断食の果て眠るように逝った彼女たちを思い出し、羨ましいと心底思った。自分も近づいているのである。「安楽死」はこれからも問われる課題になると思われるが、「老病死」の考え方は新鮮だった。また、時折挟まれる鴎外や漱石、谷崎など文豪のエピソードも面白く読めた。2021/10/11

90ac

27
見開き2頁で一話、というのがいいですね。空いている時間に合わせて区切りを付けやすい。6つの章に分かれ「死生観」や「心」といったテーマを設定してあり、どの話も新鮮な感覚で読むことができました。ただ、最後の章で、西田哲学の話あたりから「絶対無」など難しくなり、理解できない所もありました。プロローグで「AIひばり」の話が出てきますが、エピローグでちゃんと回収されます。その中でカズオイシグロの「わたしを離さないで」について書かれていますが、私も読んで考えさせられた作品です。しかし、山折さんの解説は何とも難しい。2021/10/25

peace land

4
人間の生きる道筋を考えた。誰でも同じという平等、人間がなぜこれほど複雑な社会を作り出したか考えた。死の定義が日本でははっきりされていないか。 最後にカズオイシグロの「わたしをはなさないで」が登場したので驚いた。東洋の血を持った人が西洋で書いた話…2023/08/29

ポコ

2
『断食による餓死』を理想的な人生の幕引きと言われる著者。確かに調べてみると「老衰」の症状では、睡眠時間が長くなり、食事も水分でさえ不要になるらしい。ただ年齢を重ねると、様々な病魔にも襲われ、それ程うまく行くことばかりではないのではないか?最後の場面で、頭と身体のギャップが大きい時に、人間はどうするのだろう、いや、どうすべきだろう。また家族もどう対応するのだろう。深く考えさせられる一冊でした。2021/09/03

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