角川文庫<br> イチゴミルク ビターデイズ

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角川文庫
イチゴミルク ビターデイズ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 227p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043944316
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

現金3千万円と紫色のちっちゃな下着をトランクに詰めて、高校時代の親友・鞠子が部屋に転がり込んできた。「人を殺したの」と言って…。その日から、普通のOL千種の悪夢が始まる、と思いきや?!腐れ縁の元カレ・都丸も巻き込んで、3人の過去に一体何があったのか。幼くも一途な恋、将来への期待と不安、そして奇妙な友情。17歳の過去と24歳の現在を交錯させながら描く、異色の青春ストーリー。

著者等紹介

壁井ユカコ[カベイユカコ]
信州育ち、東京在住。学習院大学経済学部経営学科卒業。第9回電撃小説大賞“大賞”を受賞し、2003年『キーリ 死者たちは荒野に眠る』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆかーん

57
24歳の千種は、高校時代から腐れ縁の、都丸とくっついたり離れたりしながら、東京で生活しています。こんな微妙な関係が長く続かないのは分かっているけど、それでもダラダラとこの生活を続けてしまう千種。昔の「イチゴミルク」みたいな甘い恋が出来なくなった自分は、もう大人になってしまったのです。それが分かっているはずなのに、社内の京本さんからのプロポーズを断ってしまう千種。そんな、今の生活に依存してしまい、抜け出す事ができない彼女の気持ちに共感できてしまう自分がいました。「大人」になることは、想像以上に難しいです…。2016/12/10

アズマ

28
表現出来ないけど何となくこの雰囲気が好きです。最初はちょっと不思議な話かと思ったけど青春でした。このタイトルもすごく合っていて好きです。離れても自然に近づいている関係。 「イチゴミルクの人工的な甘さは麻薬みたいに癖になる。けれどその甘さに一度冷めてしまうともう甘すぎて飲めなくなってしまう。」2018/12/16

ナツゴロウ

17
高校時代の元友人の鞠子が主人公いづみのアパートに転がり込んできます。鞠子は現金をトランクに詰め込んできていて、殺人を侵したと言います。 ミステリーものなのかと想像してたのですが、なんとも甘く酸っぱい青春ものでした。 いづみと、彼氏の都丸と、鞠子の束の間の共同生活のくだりが、印章的でした。京本さんを選べなかったのが、24歳なんだよなぁ、これ、あと10年後なら、いづみの気持ち違うんだろうなぁなんて、ぼんやり思いました。2020/01/24

らゆ

11
ずっと読み損ねていたので読めてよかったです。でも想像以上にあっさりしていてちょっとびっくり。高校時代の友人が現金三千万円を持って転がりこんできても、特別何かが起きるわけでもない。それが強盗殺人によって手に入れたと主張しても。鞠子の魔法は確かに魅力的だけど、絶対にいつかは解けてしまうもの。早くに正体に気づいてしまった私も、千種と同じくいつまでも夢を見られなくなりつつあるんだなあと少し寂しくなりました。それにしても、都丸と鞠子のダメっぷりが半端ない。千種も大概寛容だと思います。これはハッピーエンド、なのかな?2011/05/10

雪守

10
東京でOLとして働く主人公の千種と、不穏な言葉と共に大金を持って彼女のもとに転がり込んできた高校時代の親友の鞠子の二人の現在と過去の話。千種は昔の鞠子と変わっていないと言っているのに、どこか軽薄な印象を受ける現在と、妖しげな魅力を放つ現在の対比が面白かったです。鞠子は一緒にいると絶対疲れるだろうけど妙に憎めないです。青春の輝きとほろ苦さを感じた頃に戻れなくても明るさが伝わってくるラストが好きです。2011/09/22

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