内容説明
血煙舞う関ヶ原に、甲胄もつけず、返り血に塗れたまま歩く一人の男がいた。男の名は、宮本武蔵。鬼神のごとく雑兵を斬り払いながら進む武蔵が狙うのは、東軍大将・徳川家康の首―。死に場所を求めるように幼少から闘いに明け暮れる武蔵は、猛将・本多忠勝や変幻自在の忍術を操る霧隠才蔵、三好入道兄弟ら真田十勇士とも死闘を繰り広げる。虚無を抱えた新たな武蔵像を打ち立てる書き下ろし時代小説、新シリーズ第1弾。
著者等紹介
楠木誠一郎[クスノキセイイチロウ]
1960年、福岡県生まれ。出版社に勤務し、歴史雑誌編集にたずさわる。96年『十二階の柩』(講談社)で作家デビュー。99年『名探偵夏目漱石の事件簿』(廣済堂出版)で第8回日本文芸家クラブ大賞受賞。歴史ノンフィクション、人物評伝、児童書、時代小説など幅広いジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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三田主水
1
これまでのどの武蔵とも異なる、死にたがりの武蔵が実にユニークなシリーズ開幕編。死ぬことを求めながらも、生きるために刀を振るってしまう武蔵の中の矛盾が面白い。一方で、家康がなぜここまで武蔵に拘るかわかりにくくもあるのですが…2010/12/26
ikyo_01
1
何回か挫折しそうになった。宮本武蔵に関してほとんど知識が無い私には「死にたいのだ――殺してみよ!」が ちょっと引っかかってしまったようです。でも2も同時に買ったから次も読む。2011/01/18
niz001
0
う~ん、微妙…。好みではない。2巻は読まない事にする。2011/01/16
紫
0
「死にたいのだ。殺してみよ」実の父親からの暴力にたえかねて、その父親を殺したという凄惨な過去を持つ武蔵。死にたいから戦い続けるのですが、やっていることはまるで殺人狂。敵役(?)の徳川家康も思いつきでものをいっているとしか思えず、関ヶ原の合戦の真っただ中でどうして一雑兵の武蔵にこだわるのか極めて不可解。無線も携帯電話もない時代なのに徳川方(服部半蔵の伊賀組)も真田方(十勇士)も情報が筒抜けでして、ほとんど実況中継のように服部半蔵から徳川家康に状況報告が入るのがとってもシュールなのであります。星3つ。2018/10/01