出版社内容情報
他人に深く干渉しない“冷めてる女”と言われる茉莉。花屋で働く彼女はある日、母親を亡くした上さる事情から行く宛もない親戚の女子高生・澄玲を預かることに。無理やり押し付けられた茉莉と、傷心でふさぎ込みがちの澄玲では、ろくに会話も成立せず、ぎこちない同棲生活が始まった。
それでも同じ時間を過ごすうち、茉莉は澄玲の家庭環境や学校生活を垣間見る。やがて少しずつ茉莉に心を開き始める澄玲。そんな澄玲の無垢な生き方を知るほどに、茉莉は自身の心の弱さが浮き彫りにされていくことに気づき……。
内容説明
他人に深く干渉しない“冷めてる女”と言われる茉莉。花屋で働く彼女はある日、母を亡くした上ある事情から行くあてもない親戚の女子高生・澄玲を預かることに。無理やり押し付けられた茉莉と、傷心でふさぎ込みがちの澄玲では、ろくに会話も成立せず、ぎこちない同居生活が始まった。それでも同じ時間を過ごすうち、茉莉は澄玲の家庭事情や学校生活を垣間見る。やがて少しずつ茉莉に心を開き始める澄玲。そんな澄玲の無垢な生き方を知るほどに、茉莉は自分の心の弱さが浮き彫りにされていくことに気づき…。
著者等紹介
野水はた[ノミズハタ]
小説投稿サイト「カクヨム」への投稿作「働く私と同棲JK」が好評を博す。改稿・改題した『働く私と彼女の同棲』にて書籍化デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おこげ
9
姉妹のように暮らすうちふざけあったり同衾しては名のない愛情を構築する、人を好きになるってこういうことなんだ。あどけなさの残る澄玲が時折見せる大人っぽさ、一端に働いているのに大人になれていないと実感する茉莉。タイプが違うようで似ている二人が「大人ってなんだろう」の問いに一つの答えを示してくれる。ぎこちないのは最初だけ、唇を重ねて好きを覚えてそして恋を識るのでしょう///💕澄玲が無事"花みたいな"彼女と出会えたのは母のお導きですよね😢社会人×学生の同棲だけで美味しいのに親戚同士の間柄が極上の百合スパイス。2022/04/16
TERU
8
他人にあまり興味がなく深く干渉する事がない『茉莉』。彼女はある日、母親を亡くし行く宛もない親戚の女子高生『澄玲』を預かる事になる。無理やり押し付けられ、どう触れれば良いか分からない茉莉、最愛の母を亡くしふさぎ込んでいる澄玲。まともに会話が成立しない二人の同棲生活が始まる... 共に生活する中で次第に互いの存在がかけがえのないものになっていき、無気力に生きていた毎日が彩り豊かに変わっていく。主人公である『茉莉』視点で描かれる物語であり、彼女の胸に秘めた想いが、澄玲と過ごす日々の中と次第に2022/05/10
7MHz
3
母親を亡くした澄玲(すみれ)と、惰性的に生きている茉莉(まつり)が同居してからの物語。 澄玲の母を亡くした心理描写や、同居することによる茉莉の心の描写がうまいなと思った。 そして、逃避行劇は少しヒヤヒヤした。 なにより、最後の0章でのオチも上手く纏められてたいのではと思う。 因みに、百合成分は少ない。 2022/05/14
blue
3
母親を亡くして、帰る場所がなくなった高校生2年生・澄玲が他人から”冷めてる女”と言われる社会人・茉莉の家に住むことになった。ぎこちない雰囲気から始まるのガール・ミツ・ガール。茉莉の閉じされた心が澄玲との時間を重ねるごとにだんだん開くようになって、心情の変化を読んでてついつい目が潤んてきた。二人は違った問題を抱えてるようで似てるもの同士こそ知らぬ間に相手の存在が大きくなる。重い感情をぶつけてくるところもよかった。綺麗にまとまった一巻で、暖かくて思わせ口元が綻ぶような終わり方だった2022/04/15
菊地
1
すみれがまつりに惹かれていく過程や具体的な切っ掛けがもう少し描かれるともっと良かった気はしますが、どことなく地に足が付いていないような淡くふわっとした手ごたえの中でドライな空気感が描かれているのが面白い仕上がりでした。出来の良し悪しよりは、好き嫌いで論じるような作品ですね。2022/04/18