角川文庫
フェルメール―謎めいた生涯と全作品 Kadokawa Art Selection

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043916016
  • NDC分類 723.359
  • Cコード C0171

内容説明

作品数はわずか30数点、空間トリックと光の独特な描写、計算されたモチーフ―。未だ謎多く注目を集め続ける、17世紀オランダの画家、ヨハネス・フェルメール。その魅力をフェルメール研究の第一人者がわかりやすく解説したハンディサイズのガイドブック登場!全作品を、オールカラーで掲載。作品解説とともに、研究によって明かされた秘密、同時代の画家との対比や時代背景まで紹介。初心者にもおすすめの保存版。

目次

第1章 フェルメールの生涯(フェルメール誕生;画家としての出発 ほか)
第2章 物語画家から風俗画家へ(物語画家としての出発;政治的変化と風俗画家への転向 ほか)
第3章 洗練、そして完成(一六五〇年代末から六〇年代への変化;洗練の様式―複数の人物のいる構図 ほか)
第4章 模索の始まり(男の居場所;ファン・ミーリス風へ ほか)
第5章 都市へ向けられた眼差し(フェルメールの都市景観画;『デルフト眺望』にみる工夫 ほか)

著者等紹介

小林頼子[コバヤシヨリコ]
1948年生まれ。82~85年ユトレヒト大学美術史研究所留学。87年慶應義塾大学文学研究科博士課程修了。現在、目白大学社会学部メディア表現学科教授。日本におけるフェルメール研究のスペシャリスト。『フェルメール論』『フェルメールの世界』(この2冊で吉田秀和賞受賞)ほか、フェルメール、オランダ絵画に関する著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hit4papa

69
絵画鑑賞の予習、復習に最適な文庫サイズのフェルメール本です。サイズの大きな画集や研究本より、手軽に取り出せて、いつでも読めるというコンセプト。17世紀オランダの社会情勢や、フェルメールの歩んだ人生を踏まえ、時系列で作品を解説していくので、鑑賞のためのキモが素人にもわかり易い構成になっています。時代のニーズによる物語画家から、風俗画家への転換。他の画家との対比から、タッチの微妙に変化に、その影響を考察していきます。テーマとはずれてしまいますが、著者の文章のうまさには、感銘を受けました。2020/04/28

財布にジャック

60
絵画に造詣の深くない私が読むような本では無かったみたいです。作品分析メインだったので、読んでいてもちんぷんかんぷんで、自分の知識のなさにしょんぼりさせられてしまいました。それでも、この小さな文庫本にフェルメールの全作品がカラーで紹介されているので、いつか本物を見たいと憧れてしまいました。作品数が三十数点しかないのでコンプリートを目指すファンが世界中に沢山いるのも頷けます。2011/03/06

マエダ

59
作品数が30数点しかない希少性もフェルメールの魅力の一つという。裸眼では見えにくいと感じる部分がカメラのファインダーをとおすことによって光学画像を思わせ、光は眩しく輝き、色彩が鮮やかになり、物の遠近感は不思議なほど極端になり。カメラのレンズ越しに見る異界にも似たところがあるという。自分は「天文学者」が好みである。2016/01/22

inami

21
◉読書 ★3.5 昨年11月実際にフェルメールに遭うこと(観ること)ができ、ますますファンになったのだが、絵画に関する書籍は「原田マハさん」を中心に何冊か読んで、フェルメールについては「フェルメール全点踏破の旅:朽木ゆり子」に続く2冊目となる。フェルメール研究の第一人者小林さんがこれまで積み上げた様々な史料の詳細分析から各作品の解釈の可能性などについて、わかりやすく解説している。X線や赤外線写真などの説明もあり、言われてよくみると、なるほどそうなんだという驚き!・・いいですね〜、どんどん引き込まれます!!2019/01/30

吉野ヶ里

20
流し読み。なにゆってるかはじっくり読んでもわからなかっただろう。同時代でも割りと評価された画家だったが、時代に翻弄され貧乏だったようだ。ファン・ライフェンというパトロンがいた。奥さんのママとうまくやるために改宗した。『マリアとマルタの家のキリスト』、『窓辺で手紙を読む女』『牛乳を注ぐ女』『士官と笑う女』、『稽古の中断』『窓辺で水差しをもつ女』、『真珠の首飾り』、『天秤をもつ女』、『手紙を書く女』『真珠の耳飾りの女』、『デルフト眺望』が好き。2016/03/22

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