出版社内容情報
★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。
内容説明
出来事の詩人―思想家、闘志の形象われらが同時代人パウロがここに蘇る。死と復活の反弁証法にして真理/革命の存在論―ジジェク、アガンベンらに影響を与え、現代思想界の「パウロ・ルネッサンス」の導火線となった衝撃の反哲学。
目次
1 パウロ―われらが同時代人
2 パウロとは誰のことか
3 テクストとコンテクスト
4 言説理論
5 主体の分割
6 死と復活の反弁証法
7 法に抗うパウロ
8 普遍的力―愛
9 希望
10 普遍性と差異の横断
11 結ぶ‐契るために
著者等紹介
長原豊[ナガハラユタカ]
1952年生まれ。著書に『天皇制国家と農民』などがある
松本潤一郎[マツモトジュンイチロウ]
1974年生まれ。訳書にジジェク『イラク』(共訳)などがある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
34
18
バディウの手にかかってはパウロすらも共産主義的革命家みたいになってしまうのは少し笑ってしまった。ニーチェがズカズカドンドンとパウロを腐したのとはある意味で対照的な本だ。「現代思想におけるパウロ・ルネッサンスの導火線」という評価は、解釈の相違という点では、タウベスのパウロ講義の方に軍配が上がりそうだ。タウベスによると「跳ね橋は向こう側からかかってくるのです」(だから世俗政治に意義なんてない)。その無関心さがカトリシズムを生んだと考えると、それはそれで興味ぶかい「ねじれ」ではあるが。2017/03/31
sayan
15
バディウはパウロを既存知を破壊する反哲学者として読む。律法順守を巡るアンティオキアの揉め事で法が耐え難いと認識し、普遍的ロジックを確立した。これは、失敗が許されない社会に対し「-から+1」へ転じる思想だ。このロジックは、グローバルな格差構造に直結する。高額な奨学金債務、コネ依存の信用、大卒必須といった「高いゼロ」が再出発を阻む。救済は情緒でなくパウロが実践した共同体の配分規則=オイコノミアの組み替えだ。債務・雇用の赦しを制度化し再挑戦を「例外から規則へ」と変えることが過度な自己責任からの転回起点となるか。2025/10/11
-
- 電子書籍
- 逆光線 【単話売】 - 本編 OHZO…
-
- 和書
- 建築が生まれるとき




