出版社内容情報
世界が終わる瞬間まで、人々は恋をしていた「世界とか、救ってみたくない?」。塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。崩壊寸前の東京で暮らす男と少女に、そそのかすように囁く者が運命をもたらす。有川浩デビュー作にして、不朽の名作。
有川 浩[アリカワ ヒロ]
著・文・その他
内容説明
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だが―「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。『空の中』『海の底』と並ぶ3部作の第1作にして、有川浩のデビュー作!番外編も完全収録。
著者等紹介
有川浩[アリカワヒロ]
高知県生まれ。第10回電撃小説大賞『塩の街wish on my precious』で2004年デビュー。2作目の『空の中』が恩田陸・大森望氏はじめ読書界諸氏より絶賛を浴び、『図書館戦争』シリーズで大ブレイク(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
1107
想像していたより恋愛小説だったのと、期待していた以上に面白かった! 私的には、秋庭さんもパイロットで空自だし、もうちょっと陸自的な要素があったら良かったけど(謎の物質調査なら化学科とか…塩害ぐらいじゃ出てこないかな?)、十分だと思います。 秋庭さんに惚れてゆく女子多そうですね。入江が終始胡散臭かったのが気持ち悪かったなあ(笑)2015/04/22
射手座の天使あきちゃん
839
一面白の絶望が世界を支配しようとする時、たったひとりの少女を守るため、男の命懸けの衝動が世界を救った!!(あまーい♪) チョットしょっぱいエピソードもあったから甘さひときわですぅ(笑) ノブオ君のルポが涙腺に「トドメ」ですね v(^_^)2010/02/21
佐々陽太朗(K.Tsubota)
831
この小説に出てくるカップル「秋庭と真奈」「由美と正」は今風のカップルながら、そのメンタリティーはけっこう古風ですね。『空の中』に出てくる「瞬と佳江」「高巳と光稀」もそうでしたけど。言いたいことを言えない、近づきたいのに近づけない、お互いをかけがえのない存在として大切に思いながら、お互いを思いやりすぎてぎくしゃくする。このイジイジ感がたまりません。それから、脇役で登場する入江慎吾、ナイスキャラです。海堂尊氏の小説に出てくるロジカルモンスター・白鳥圭輔にも似た圧倒的存在感。脇役が光ってるのも良い小説の条件です2010/02/06
ehirano1
814
噂に違わぬ面白さでした。ショタの頃に楽しく歌ったグリーングリーンの歌(7番まであるとは知りませんでした)をこんなに当てはめて来るとはねぇ、しかも旧約聖書の一話を使うわ、ダーティー・ハリーの名言“Go ahead, make my day”も出て来るわ、いや~マイリマシタ。コロナ禍という全く以てありがたくない新たな時代(?)のメタなのか?と考え込んでいます。2020/11/07
れみ
754
塩害によって人が死に街が塩に埋め尽くされた世界が舞台の、塩害がなかったら出会うことも一緒に暮らすこともなかったはずの真奈と秋庭と、そしてふたりが出会う人々のお話。ファンタジー色の強いものがあまり得意じゃないので読むのを躊躇してましたが…思ったよりも読みやすく初期の作品なのに何の違和感もないくらいに有川浩さんでした。「空の中」と「海の底」も読んでみよう。2013/08/17
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- 和書
- さらさら流る 双葉文庫