出版社内容情報
神永 学[カミナガ マナブ]
著・文・その他
内容説明
一心の口から語られる驚くべき八雲の過去に、晴香は涙する―中学教師の高岸明美は、他人を寄せ付けず、寂しげな目で教室にたたずむ1人の少年のことが気になっていた。彼の名は斉藤八雲。“幽霊が見える”と噂され、クラスメートから疎まれる孤独な少年を、明美は必死に理解しようとするが…迫りくる恐るべき事件の影、その先に待ち受ける最大の悲劇、その時八雲は!?謎に包まれた過去が明らかになる、衝撃の八雲少年時代編。
著者等紹介
神永学[カミナガマナブ]
1974年山梨県生まれ。2003年『赤い隻眼』(文芸社)で本格デビュー。その後、『赤い隻眼』を改題した『心霊探偵八雲赤い瞳は知っている』から始まる「八雲」シリーズなどで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むらKみ
131
明美さんの不幸な過去が切ないですね。一心さんは全てを受け入れる器の持ち主だった。全ては過去の話。明美さんは不可抗力なんですよ。生きて欲しかった。でも晴香の心に明美さんが刻まれた。晴香は明美の分も幸せになって欲しいですね。(;_;) その頃から考えると八雲は心を開いてます。晴香、一心、明美、後藤との絆が変えたんですね。いい作品です。感動しました。(;_;)2013/05/22
りゅう☆
100
中学生の八雲を一心と後藤が晴香に語る。今に至るまで色々なことを経験し、思い悩み、悲しさを乗り超えてきた八雲だったのね。小さい頃母親に殺されかけた八雲は心が荒れていた。誰にも心開かず。切ない。シングルマザーで一心の家庭教師の教え子だった明美が八雲の担任。ある日、肝試しをしたクラスメートに赤ちゃんが取り憑いた。すさんだ八雲はクラスメートを救うのか?明美の心奥底に秘めた辛い過去を全て受け止めた穏やかで優しい一心が懐かしくて涙出そう。協力するのはこれで最後という後藤が約束を破り続けてるのは笑えるけどね。赤い眼を→2017/10/26
愛
65
八雲の過去がついに明かされましたね。明美との婚姻届を出すために死亡届を出すのを遅らせるとは。一心さんもやってくれますね。個人的には大好きな石井刑事が登場しなかったのでちょっと心残りもありますが、八雲の過去には感動しました。奈緒ちゃんと一心さんと八雲、それに晴香も、これから幸せになってほしいですね。2013/08/26
りか
64
奈緒ちゃんのことが書かれてて、そういうことだったのかあ…と複雑な気持ちになりました。八雲も荒れてる。しかし明美先生、八雲の目を見てあの反応なら、File1の幽霊と明美先生の事実はうーん、、、って感じだったかも。八雲の暴挙に一心さんが、「いつか、お前のその左眼が、綺麗だと言ってくれる人が現れる」という件で、晴香が八雲に出会ったときのことを思い出して、胸がジン、とした。本編よりも糖度高めだった。2013/12/09
moon
63
一心と後藤により晴香へ、八雲の中学生時代について語られる。八雲は自らの力を迷いながら人のために使う。真実が明らかになることは残酷であり、人との絆を断ち切るものもあれば、強固にもする。悲しみが人を強くする。2012/11/18