出版社内容情報
赤川 次郎[アカガワ ジロウ]
著・文・その他
内容説明
武蔵野にある手塚学園。この一角にある立ち入り禁止の部屋に、3人の女子高生の姿があった。軽いいたずらを仕掛けるためだったのだが、彼女たちは気づかなった。背後に冷酷な視線があることを。そして、3人は次次と謎の死を遂げる―。クラスメイトの死に疑問を抱いた結城真知子は、1人で捜査に乗り出した。学園に忍び寄る恐怖の影に立ち向かう、女子高生探偵の活躍を描く青春サスペンス・ミステリー。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年、福岡県生まれ。1976年、「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。作品が映画化されるなど、続々とベストセラーを刊行。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゴンゾウ@新潮部
103
同級生達が次々と殺害される深刻な事件のだが主人公真知子の性格のおかげで悲惨さを感じずに読み進められる。殺人事件の合間に恋愛も絡み軽く読める。これが赤川さんのテイストなんだろうか。なんとなく黒幕は想像ついたけど明るく前を向く真知子がよかった。【カドフェス 2017】2018/05/09
HANA
69
名門学園で次々に殺されていく生徒たち。という粗筋から滅茶苦茶ドロドロとした内容を想像しつつ読んだのだが、そこは赤川次郎。ライトな語り口と内容で明朗で健康的なミステリとなっている。現在のミステリを読みなれた目で見てみると、流石に警察があの偽装を見破れないとか有り得ないだろう。とか、教師のその行動は当時でも論理的に問題だったのでは。とか粗が目につくけど、そういう部分も含めての昭和ミステリだと思うと、読んでいてちょっと嬉しくもなる。ご都合主義も目につくけど、それでも一気に読まされるのは流石に名高い作品だなあ。2020/10/13
扉のこちら側
63
2018年258冊め。40年近く前の作品ではなかろうか。先生たちの野球描写だとか、転校生を学校案内する時に走り回ったりと懐かしの昭和風景が楽しめる。主人公にとってはヘヴィーな展開と結末であるのだが、その心痛すらさらっと描くユーモアミステリである。2018/07/03
Take@磨穿鉄靴
41
この本は中学1年生の夏休みの時に文庫本を1日で一気読みした最初の本だったと思う。内容は覚えていなかったけど当時はワクワクしながら読んだという記憶だけは残っていた。幼い頃の自分を探しながら読む。一気読みする勢いは無かったけど2日で読み終える。なんだかんだで楽しめた。真知子も同じように時間を重ねているなら私より年上だしもう還暦越えてるのかな。三世代探偵のおばあちゃん位か。★★★☆☆2023/06/12
本木英朗
34
赤川次郎の青春サスペンス・ミステリのひとつである。俺は小学校時代から高校時代まで、本当に20回以上読んでいたが、その旧版はどこかに忘れてしまったので、今回新版で読んでみた。武蔵野にある手塚学園。この一角にある立ち入り禁止の部屋に、3人の女子高生の姿があった。軽いいたずらを仕掛けるためだったのだが、彼女たちは気づかなかった。背後に冷酷な視線があることを。そして、3人は次々と謎の死を遂げる――という話である。主人公である結城真知子とう女子高校生がいるのだけれど、まあそれも含めての話かな、うん。(→)2023/05/01