内容説明
世界各地で頻発する人体発火現象。判明した被害者の身元にはある衝撃の共通点があった。ペンタゴンは事態を憂慮し、密かに動きはじめる。一方、一連の事件に過剰に反応したイギリス王室のシンシア妃の精神状態の安定をはかるため、臨床心理士の嵯峨敏也はバッキンガム宮殿に向かった。世界統治を目論むメフィストによる、人類の歴史を根底から覆す戦慄のプロジェクトに岬美由紀が立ち向かう、クラシックシリーズ第7弾。
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作『千里眼』シリーズは累計570万部を超える人気作となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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utinopoti27
124
千里眼クラシックシリーズ第7弾は、アメリカがテロ対策に開発した戦略衛星兵器「ディフェンダー」が何者かに乗っ取られることで幕を開けます。スーパーヒロイン岬美由紀と、宿敵メフィストコンサルとの最終決着が迫る・・。今回の見どころは、随所に描かれる美由紀の人間臭さと、メフィストをリストラされたダビデとの掛け合いの妙。もちろん、作者得意の幅広いウンチクや、ラストのド派手なアクションもお約束(^^♪。話はどんどん荒唐無稽な方向に進みますが、松岡ファンなら絶対楽しめるはず。遠大なこのシリーズ、まだまだ収束が見えません。2018/04/08
勇波
20
今回の美由紀さんの大活劇はSFか?!と思うも、昨今話題となってるチャットGPTにも通じる話。おーコワ。。エンディングではこの物語がすっ飛ぶくらいの笑劇。「あの女が振られるから…」とダビデの爆笑セリフ。李秀卿の登場は鳥肌★2023/04/24
99trough99
20
アメリカの戦略ミサイル防衛構想計画がスターウォーズ計画と呼ばれていたことは聞いたことがあったが、あの計画を悪用するとこんなことができてしまうのかと空恐ろしい気持ちになった(どこまでが想像上のフィクションなのかは分かりませんがありえそう)。メフィスト・コンサルティングの野望というより、狂った支配者の暴走だが、世界に衛星網が張り巡らされることの意味を考えなければと感じた。いやはや、ど派手です。2022/07/03
sakadonohito
15
嵯峨に始まり嵯峨に終わる。世界の文明の危機レベルの事件が起きる。世界規模なのに岬美由紀と嵯峨に焦点を絞ってストーリーが展開していくので話が散漫にならず相変わらずのリーダビリティだった。最終局面はもしかして飽きちゃったのかな?と思うほどすんなり難関を突破して終わってしまったように感じた。エピローグ?はちょっと岬美由紀が可哀想でもあったし、嵯峨ぁ!とも思ったけど、まぁ仕方ないですね。2023/01/31
MarsAttacks!
12
段々とスケールが拡大していく、千里眼クラシックシリーズ。今作はついにメフィスト・コンサルティングとの最終決戦を迎えます。ディフェンダー・システムと言う驚愕の兵器システムなど、かなりSFチックで非現実な感じもしましたが、岬美由紀やおなじみの登場人物の活躍、段々大きくなっていく事件、読んでいて飽きないサービス精神旺盛な物語でした。2011/08/05