内容説明
ネットで知り合った、顔を知らない6人の少年たち。「世間を驚かせようぜ」その一言で、彼らは6都市で同時刻にバスジャックを開始した。そんなバスに運悪く乗り合わせたのは、正月早々バイトをクビになった無職の奥野修一。コンビニで万引きをしてしまい、店員から逃げたあげくに乗り込んだバスが、ジャックされてしまったのだ。少年たちの目的地は東京タワー。果たして6台のバスの結末と、乗り合わせた乗客の運命は―。
著者等紹介
山田悠介[ヤマダユウスケ]
1981年生まれ。2001年自費出版で刊行した『リアル鬼ごっこ』がベストセラーとなり、注目を集める。以後、若い読者の圧倒的な支持を受け、話題作を次々に発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
湘子
47
読みやすくてサラッと読了したけど、なんだろ、ありえなーいと思うツッコミどころが多くて。特に亜弥ちゃんが犯人に「いい人なのにかわいそう」とか情がわくのもどうかな〜。まあでもなんだかんだ最後まで楽しく読めたのは確かです。もっと他の山田悠介さんも読みたい♪2013/07/28
ミロリ
31
イライラしたい、血圧を上げたいときには最適な本。中学生のヘタレオタクが日ごろのしょうもないストレスでバスジャックして死亡者出してるんじゃないよ、どうにかして少年を捕獲してけちょんけちょんにしてほしい、とかすごく卑劣なことを思いながら読んだ。自分と少年たちが似てるからこんなに神経が高ぶるのかな……そう嫌な予感を覚えつつ読了。オチはなかったほうが良かった。2014/11/04
Kazuko Ohta
28
中高生に断トツ人気の作家といえばこの人だそうで、物は試しと遥か昔に中高生だった私も何冊かは読んだことがあります。不愉快な描写も多いけど、軽いからその不愉快さが後を引かない。ネットで知り合った中学生が同時間帯にバスジャックを謀るという本作は陰惨度低め。犯人、乗客、運転手と、バスによって視点が変わるのも面白い。そして今更ながら気づきました。歳を食ってからこのこの著者の作品を読むと、知らない言葉がひとつもない(笑)。平易な言葉でわかりやすいからガンガン読める。著者が今後どうなるか楽しみ。いや、意外にこのままか。2019/04/07
カッパ
28
【486】【◯】中学生、バスジャッグ、ネットでのつながり。同時多発のテロみたいなものだ。そこに居合わせた修一はダメ人間を地でいく19歳である。これらの子供達は自分を変えることなくわかってほしいのかもしれない。ラストのオチが良いのか悪いかは好みがわかれるか。黒幕がいたほうがしまります。ひとこと、覚せい剤はあかん。2017/07/30
あおでん@やさどく管理人
25
六本木ブックフェスのブックジャーニーで手に入れた本。山田さんの作品は初めてで、他の本のレビューを見ると評判が…という感じなので、バイアスがかかった状態で読んでいたことは否定できない。バスが東京タワーまで行けるかどうかなど面白く読めなくはないが、心に残る表現が少なく、あまり印象に残らない本で終わってしまいそう。2015/12/20