出版社内容情報
「僕たちの命は、スイッチを押すと消えちゃうんだ」
自由を奪われ、命までコントロールされた少年少女たちを描いた、山田悠介が放つ極限サスペンス!
内容説明
青少年自殺抑制プロジェクトセンターで、監視員として勤務する南洋平。ここでは、4人の少年少女に、自らの命を絶つ“赤いスイッチ”を持たせ、実験をしていた。極限状態で軟禁され、孤独に耐えられず次々と命を絶つはずが、この4人は“7年間もスイッチを押さない”という異例の子供だったのだ。彼らが生きたいと願うその理由を聞き、南たちは脱出を図るが、そこには非情な運命が待ちうけており―。
著者等紹介
山田悠介[ヤマダユウスケ]
1981年生まれ。2001年のデビュー作『リアル鬼ごっこ』(文芸社/幻冬舎文庫)が若い読者に圧倒的に支持され、大ベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
195
初読みの作家さんです。良い悪いは別にして、とにかく著作を多数書いている作家さんですよね。『リアル鬼ごっこ』はなぜか抵抗があったので手に取ることができず、無難?にこの作品を読みました。確かに多くの作品があらゆる方に読まれているというのはわかる作風でした。読みやすく、話の展開(流れ)もスムーズなので‘飽き’はこないと思いますが、その分、本来‘重く’受け止めて感じなければならない箇所が、サラッと流されてしまっている。そんな感じがしなくもなかったです。悩み多き年頃の学生さんは読んでみる価値は大いにあると思います。2011/01/15
hit4papa
123
自殺者を食い止めるためのプロジェクトに選ばれた少年少女と、彼らの監視員の触れ合いを描いた作品です。読み始めから、命の大切さ、生きることの意味みたいなものを謳いあげるタイプの作品かと想像しました。しかし、これは、全くハズレてしまいます。高邁な理念は見られません。自分が本作品に入り込めなかったのは、自死する子供たちの悲哀を描いているものの、そこにあざとさを感じてしまうからです。本作品は、中学生ぐらいがターゲットの作品でしょうから、生きることの意味について、きっちりと書いて欲しいところです。2020/05/18
yumimiy
84
2冊目、「8.1」の「ジェットコースター」が面白かったのでこれも理不尽系かなと期待。だが、その期待は予想以上の理不尽さで、おっタマゲの国家犯罪。政府は「青少年自殺抑制プロジェクト」を立ち上げ、あえて子供を自殺に追い込むという実験データを収集。ま、何でもアリの作話なんだから最後まで付き合う。困ったことに読めば読むほどなんか段々と腹が立つ、親ってこんなにひ弱?大人ってこんなに無力?政府の実験にひとり立ち向かう男、南 洋平。囚われた子供を救うが、この男に驚愕の秘密が😱無痛で即死できるスイッチがあったら欲しいか2021/07/25
まさきち
73
若者の自殺を抑制すべく無作為に抽出された子供達を被験者にして自殺のメカニズムを解明しようとする近未来の日本。その中で疑問を持った一人の施設の監視員が長年施設に監禁されている被験者を引き連れて脱獄をするがその裏には…結末は中盤辺りでつかめてしまい、全体を通して流行のアイドルを起用した映画のような印象でした。2016/05/27
せ~や
69
一番好きな本です(^^)読んだ後涙が止まらなかったです...命の尊さとか自殺とかは偉そうなこと言えるくらいまでわかってないけど、なんだかすごく考えさせられる本です。