内容説明
自らもリストラされた著者は、ある日上野公園を訪ねた。元社長、元職人、元銀行員、元教師、出稼ぎ日系人…。戦後日本の経済発展を支えながら、今や社会の片隅に追い払われた多くのホームレス達がそこにいた。彼らを取り巻く争議団、宗教団体、手配師、管理事務所等の実態から見えてきた様々な目論見と、行政の対策無き問題意識が浮き彫りにされてゆく。綿密な取材で現代の日本社会の闇をえぐり出した、壮絶なルポ。
目次
第1章 桜とホームレス
第2章 炊き出しも楽じゃない
第3章 南米移民たちの憂鬱
第4章 無職、無収入、宗教に頼る
第5章 闘うホームレス
最終章 春遠からじ
著者等紹介
風樹茂[カザキシゲル]
1956年、北海道生まれ。ノンフィクション作家。東京外国語大学スペイン語学科卒業。メキシコ留学後、中南米の専門商社、通訳などを経て、南米アマゾンの奥地でODAプロジェクトの鉄道建設にかかわる。その後は、シンクタンク、研究所勤務などで、首相向けの政策提言、ODA援助、NGOプロジェクトに従事。リストラ退職後、現職。地域再生のためのコンサルタント業も営む
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