内容説明
夏の盛り、犬大将ビッキが病気になった。元気な頃は、毎日連れだって散歩をしていた。犬と歩くと、犬の目の位置でさまざまな物を見る。思わぬ拾い物もするし、いろいろな人と出会う。小さなビッキは、夫婦にたくさんの喜びをくれた。愛犬の介護と最期、古本屋の店じまい、相撲見物と親孝行…。犬と過ごしたなつかしい時間、夫婦の日常をこまやかに綴る随筆集。
目次
迷い犬
夢道
台風
講演
芋銭
くれくれ月
十七歳
幸福の手紙
火と雹
紅鶴〔ほか〕
著者等紹介
出久根達郎[デクネタツロウ]
1944年、茨城県生まれ。古書店主、作家。古書店経営を続けながら執筆活動にはいり、91年に『本のお口よごしですが』で第八回講談社エッセイ賞、93年に『佃島ふたり書房』で第一〇八回直木賞を受賞
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