内容説明
銀座の高級クラブで男を騙し、懸命に貯めた金でアメリカ留学した加納美和子は、ボストンの英語学校で嘘つき女・波江と出会う。顔は整形、学歴は詐称、人を蹴落とし欲しいものを次々手に入れてゆく波江に、利用され、振り回されながら、美和子はなぜかその手をほどけない。野心を抱いた二人の女の恋、人生、セックスを軸に、夜の銀座の舞台裏をダイナミックに描いた仰天のデビュー作、待望の文庫化!第六回小説新潮長篇新人賞受賞作。
著者等紹介
宇佐美游[ウサミユウ]
1962年、青森県生まれ。モデル、商社OL、アメリカでのネイルアーティストなどを経て、フリーランスライターとして活躍。2000年、本作で第六回小説新潮長篇新人賞を受賞しデビューする
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感想・レビュー
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きぬこしぷりん
3
結局のところ、女はみんな調子がいいってことかな(笑)その時その時でコロコロ考え方が変わるし、嫌いだと思っていてもなぜか気になっているってことは好きってことなのかな~2014/11/21
☆カジュ☆
1
出てくる女全員にイライラしながらも一気読み。留学奮闘記と別世界のお水奮闘記。どちらも振り回されて(いると感じてる)美和子に同情をしてしまったけど、実は美和子だって勝手な女だなーと。サラッと読める作品。
アン
0
流されているようでしたたかな波江と、貧乏くじを引いてるようで計算高い美和子。どっちも調子いいなあ。結局女はみんな調子いいってことか、自覚していなくても。2015/08/12
かなっち
0
玉の輿同盟から続けて読みました。自分的にはこちらはイマイチかな。要領のいい人っていますよね。失敗しないでなんでもこなしてしまう人。でも見えないところで沢山努力をしているのかもしれないですね。2014/07/22
まめちゃん
0
女性は本当に強い生き物ですね。他人をとことん利用しながら、自分のやりたいことをしていく女。また利用されながらも、自分で生きる道を探していく女。 いずれも女性を武器に生きていく、したたかさを女性は生まれつき持ち合わせているのかしら、なんて感じてしまうほど。 勿論、要領の悪い女もたくさんいるでしょうし、それが大半だと思いますが、割り切れば成し遂げられるのは、やはり女性だから? なんて言い放ったら、女性からは総スカンでしょうが。2013/09/01