内容説明
こつこつ働き、家庭を愛し、正義を信じ、民主主義を守る…。「日本の正しいおじさん」たちが心の支えとしてきたモラルや常識が棄て去られてしまった現代、「おじさん」たちは何を指針に生きれば良いのか。最も信頼できる論客が、今こそ「正しいおじさん」の功績を讃え、思想体系を整備し、成熟した大人として生きるための思考方法を綴った、知的参考テキスト。
目次
第1章 「おじさん」の正しい思想的態度(「普通じゃない」国日本の倫理的選択;国際社会における威信より大事なもの;「護憲」派とは違う憲法九条擁護論 ほか)
第2章 老人国日本にむけて(夢の中年シングル生活;「人類の滅亡」という悪夢の効用;「お先にどうぞ」という倫理的生き方 ほか)
第3章 「説教」はおじさんの義務であり権利である(大学全入時代にむけて;押し掛けお泊まり中学生;フリーターの隠れた社会的機能 ほか)
第4章 「大人」になること―漱石の場合
著者等紹介
内田樹[ウチダタツル]
1950年東京生まれ。エッセイスト。武道家。凱風館館長。神戸女学院大学名誉教授。東京大学文学部仏文科卒。都立大学大学院博士課程(仏文専攻)中退。専門はフランス現代思想、武道論、映画論など。古武道とフランス現代思想に精通した独自の視点で注目を集める。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で2007年小林秀雄賞受賞。『日本辺境論』(新潮新書)で10年新書大賞受賞。11年伊丹十三賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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