出版社内容情報
古来より百話を完結させると怪しいことが起こるを語り継がれる「百物語」。現代を代表する怪異蒐集家、木原・中山両氏が全国津々浦々から命懸けで取材した怪異現象を収録した稀代の怪談実話集!
内容説明
あらゆる怪しきものたちが、おそろしきものたちが、あなたの周囲をさまよっている。そしてときに狙いを定め、あなたを、何の前触れもなく訪れる…。長年にわたって地道なフィールドワークを重ね、全国各地の話を蒐集した怪談の数々。古式ゆかしい「百物語」の形式にのっとって展開される、恐怖に心凍る一夜をふたたび。
目次
神仏にまつわる九つの話
さまよえるものたちの十三の話
訪ねてくるものたちの十一の話
気にいった場所に関する七つの話
残されしものたちの七つの話
不思議を覗いた十の話
路上を漂うものたちの八つの話
緑のものたちの五つの話
狐狸妖怪に出会った九つの話
そこに帰りたくない十一の話
小さきものたちの六つの話
百物語に関する不思議な二つの話
著者等紹介
木原浩勝[キハラヒロカツ]
1960年生まれ。怪異蒐集家、「怪談之怪」「怪談団」発起人
中山市朗[ナカヤマイチロウ]
放送作家。オカルト研究家、怪異蒐集家、「怪談之怪」発起人
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
69
やはり手軽な読みものとして最適な一冊。短い章立てによる構成なので、一気に読めてしまうのだ。内容自体もとくに怖さを感じることもないし、だからといって、一晩で読んでしまったとしても、怪異が起こるわけではない。この手の類の怪談物語の読みものとしては、後味が良さを感じる作品ではないだろうか。2015/10/12
じゅんぢ
31
新耳袋全10冊の中で一番印象に残っている話が第七十九話の「うずくまるもの」。どのような容姿をしているのか気になる。2019/09/17
急いで突厥
31
夏が来たのでホラーを読んでみた第6段。 シリーズ第2段。 今回も実際の体験談を99話取りまとめた怪談集。 どなたかのレビューにもあったが京極夏彦先生のまえがきが秀逸。2015/08/10
ミエル
26
シリーズ再読祭り開催中、と言ってもほとんど覚えていないので初見の気分。自分では体験しないであろう幽霊話も興味深いけれど、狐狸妖怪や不思議体験話がやはり好きなので第六章が楽しかった。時空や地場の歪み、エアポケットみたいな異空間に遭遇する、これなら鈍感リアリストの私でもチャンスがあれば体験出来そうだし。2024/02/26
田中
26
怪異譚は、そもそも起承転結があいまいで腑に落ちない。逆にいえば構成がしっかりしているとウソぽいのだ。このシリーズは実話もの。脚色も注釈もなく、オチもない。一瞬で終わる怪現象も多くて宙吊りにされた気分になる。確証のある解明を求める人は、この本は決して手に取らないで欲しい。なぜなら、意味不明でくだらないと嘆くだろう。不思議な事象を普通に信じる人は、素直に面白く感じるだろう。僕がはっとしたのは、「91話・踊るもの」だ!!彼らは、あの「リトルピープル」なのかもしれない。。。 2018/11/27