出版社内容情報
元風俗嬢である、彼女の日常を綴る書き下ろしエッセイ集。テーマは女性。風俗嬢の経験に基づくエピソードに、コスメやファッションなど、広範囲な題材を彼女独特の歯切れのいいセリフで軽快に、そしてセクシャルに伝
内容説明
時にはセクシャル、時には鬱。いつもはフニャフニャ~。それが菜摘ひかる。驚異のヒット数を記録している最中での突然のホームページ閉鎖。インターネットの世界で伝説となっていた彼女が、その沈黙を破り、日常と様々な思いを綴る。世間を敵に回すような強気発言と、誰からも必要とされなくなることへの不安。あまりにもアンバランスな感性から紡ぎ出される、極上のシルクのような言葉が木霊するセクシャル・エッセイ。
目次
彼のこと
断れないんです
たったひとつの
究極のゲーム
手術しちゃいました
縛られたいの
服があればおなかはいっぱい
メイクアップ
忘れないで
恋する土地は〔ほか〕
著者等紹介
菜摘ひかる[ナツミヒカル]
ヘルス、SMなどあらゆる風俗業種を渡り歩く。現在はライター兼漫画家。また「小説すばる」でもコラムを連載中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koguma
12
私の中で突然起きた衝動、菜摘ひかるを読んで知る会はこれにて終了。計五冊。順序が前後してしまったのかもしれないが、一番読み応えがあったのは、「風俗嬢菜摘ひかるの性的冒険」だった。最後に読んだこの〜カメになりたい は、正直ほぼ流し読みになってしまった。この人の風俗嬢としてのプライドは書かれていることを全て信じるとすれば賞賛に値するのではないかと思うが、実際のところはわからない。本人が亡くなってしまった今となっては、彼女の心の闇も葛藤も、証明する術がない。2018/03/30
skellig@topsy-turvy
4
淡々と菜摘さん御自身のことについて書かれている。軽いタッチで書かれたメイクやファッションなどの楽しい話もあるけど、常にどこか不安の翳りが落ちている。「自分」という存在は常に揺らいでいて不安定で世界が怖くて、でも生きていかなきゃいけない、と思いつつゆっくり本書を閉じる。2012/09/19
しょこたろう
3
亡くなったことを踏まえたうえで、面白くて痛々しくて悲しいと思いました。そしてすごい文章うまい。作者のことをもっと知りたいとおもいました。残念でなりません。2015/02/03
くさてる
3
不安定な完全主義に基づいた摂食障害と買い物依存症と美容整形への強迫的な心性を感じる。一見、柔らかいだけの、軽く読めるエッセイみたいだけど、そこに見え隠れするバランスの危うさが怖い。でも、痛いほどの切なさも同時に感じる。これを読むことで、救われるひともどこかにいるはず、と思わされるあまりにも正直な、真摯な言葉があります。2006/07/27
遊莉@読書垢&作家志望
2
菜摘ひかるさんの2冊目の本を読了。実は風俗嬢時代に1度読んでるので再読かな?こちらの本は風俗業についてのお話はあまりなく、彼女の生きざまが主になってると思う。同じ業界にいたということで、彼女に励まされたことは多数アリ。もっともっと彼女のことが知りたかった。亡くなったのは本当に残念です。2016/10/21
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