内容説明
一大ブームを巻き起こした「忍法帖」シリーズから、晩年精魂を傾けた「明治もの」まで、幅広いジャンルで奔放自在な飛躍を見せた山田風太郎。「大学院生の頃、日本の現代小説にほとんど興味を失った私が唯一読むことができたのが風太郎だった」と語る鹿島茂が、小説という大ウソで読者を魅了した風太郎の真髄に迫る。風太郎作品から「東京南町奉行」「伝馬町から今晩は」も収録。「私のこだわり人物伝」シリーズ第3弾。
目次
第1章 風太郎の「大ウソ」と司馬遼太郎の「小ウソ」(司馬遼太郎の描く「ありそうな」世界;山田風太郎の描く「あり得たかもしれない」世界 ほか)
第2章 奇想天外!風太郎ワールドの住人たち(タイム・トラベラーのルール;山田風太郎ワールドとその住人 ほか)
第3章 歴史に仕掛ける大マジック(山田風太郎の方法論的小説;歴史アナグラムを解くおもしろさ ほか)
第4章 この世は「無意味な渦」(大ウソが創る「小説的真実」の世界;ピーターパンたらんと欲する ほか)
著者等紹介
山田風太郎[ヤマダフウタロウ]
1922年兵庫県生まれ。東京医科大卒。47年『達磨峠の事件』で作家デビュー。49年『眼中の悪魔』『虚像淫楽』で探偵作家クラブ賞を受賞。その後、58年『甲賀忍法帖』を発表し忍法ブームに火を付けた。また、『警視庁草紙』等で、開化小説にも新領域を開いた。他にも『魔界転生』など秀作、名著多数。2001年没
鹿島茂[カシマシゲル]
1949年、横浜市生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、明治大学教授。専門は19世紀フランス文学及び社会生活。『馬車が買いたい!』(91年、サントリー学芸賞)、『子供より古書が大事と思いたい』(96年、講談社エッセイ賞)、『職業別パリ風俗』(99年、読売文学賞)、『成功する読書日記』(2004年、毎日書評賞)など、多くの受賞作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
憲法記念日そっくりおじさん・寺9条
雨巫女
ひこまる
山田太郎