内容説明
「政治と文学」の関係を再考し、「政治」の自明性を問う。特別講義・平野啓一郎「『仮面の告白』論」、最終講義・小野紀明「戦後日本の精神史」収録。
目次
第1講 アルベール・カミュ『ペスト』と「中庸」の政治思想―そのラディカリズムについて
第2講 シェストフ『悲劇の哲学』をめぐって―「不安」のゆくえ
第3講 秩序の回復と回復の秩序―ディドロ『ラモーの甥』における政治的可能性
第4講 バーク『崇高と美』における生理学・倫理学・美学―言語の政治学のために
第5講 テクスト解釈という労働についての一省察―シモーヌ・ヴェイユ『雑記帳』を中心に
第6講 政治思想にとって小説とはなにか?―フロベールとデモクラシー
第7講 メルヴィルを読む―空間と力をめぐる政治思想
特別講義 『仮面の告白』論
最終講義 戦後日本の精神史―三島由紀夫と平野啓一郎
著者等紹介
堀田新五郎[ホッタシンゴロウ]
奈良県立大学地域創造学部教授
森川輝一[モリカワテルカズ]
京都大学大学院法学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けせらせら
3
平野啓一郎さんの仮面の告白論 小野紀明さんの戦後日本の精神史 堀田新五郎さんのカミュ「ペスト」 の3講のみ 他のものはまた後日読もうと思う。2023/09/10
check mate
0
感無量。2017/10/25
ウエオロ涼
0
一部。理性でもってイデアに到達しようとしたプラトン、内的感情でもって神に到達しようとした晩年のルソー354もとい19cロマン主義。両義性を突破しようと、地平の内部にある存在を突き止めようと地平の内部から地平の外部へと突破しようとしたハイデガー360、純粋行為によって美と日常の二元論を克服しようとした三島364。1968年パリの5月革命の失敗により強まった突破の失墜。その後の時代の潮流が生んだ平野啓一郎の分人思想。続2025/10/29
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