内容説明
たのしみは/朝おきいでて/昨日まで/無かりし花の/咲ける見る時。平成六年六月、アメリカを訪問された天皇・皇后両陛下を歓迎する席で、クリントン大統領は一篇の歌を紹介した。その歌の作者・橘曙覧は、一切の仕官や利欲を断ち、市井において歌と自然と家族を愛し続けた幕末・福井の歌人である。貧しい中でも日常のすべてを「たのしみ」に変えてしまう彼の生き方は、藩主・松平春嶽の共感を呼び、アメリカ大統領をも魅了した。人生の達人・曙覧が教える本当の幸せとは何なのか、心の豊かさを忘れた現代人に与うる書。
目次
序章 橘曙覧とはどんな人物か?
1章 「たのしみ」の思想
2章 「至誠」の精神
3章 「分相応」の人生観
4章 「幸福」の条件
5章 「人生の達人」の極意
著者等紹介
神一行[ジンイッコウ]
1946年、長崎県生まれ。作家、評論家。早稲田大学在学中よりジャーナリストとして活躍。四十六歳の時、これまでの世俗を断ち切り、千葉外房で「半隠遁」生活に入る一方、「岬龍一郎」の筆名でも執筆を始める
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