内容説明
雅之と同じく、移植によって“シャーマン”となった秀人は、人間の心臓からその記憶や特技を吸収するという禁忌の行為を繰り返す存在―“羅刹”と化し、さらなる力を得ようと、同じ一族の舞や玲子に襲いかかる。雅之は大切な舞のため、自分も羅刹となることを決意。秀人の行方を追うが、秀人の体には、さらに大きな恐ろしい変化が隠されていた…!雅之は愛する女性を守り抜き、真の“ヒーロー”となれるのか!?堂々の完結巻。
著者等紹介
梅原克文[ウメハラカツフミ]
1960年富山県生まれ。コンピュータ・ソフト会社勤務を経て、93年、『二重螺旋の悪魔』でデビューし、各方面から絶賛を浴びる。続く第2作『ソリトンの悪魔』で第49回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kochi
18
禁忌を破り次々と殺人を繰り返す羅刹となったシャーマン。殺人鬼だがかつての仲間との対決に向かう舞をサポートする雅之。人外の能力を持つ者同士の壮絶な肉弾戦が繰り広げられる「沙ノ丘遊園」での最終決戦の帰結は!・・・「長掌筋腱」による異能に加えて、最終巻での隠し玉「坐骨動脈」! 初めて聞く言葉で、とうとうと理屈付けられて信じ込まされるのが梅原マジックともいうべきか! 三枚目役を演ずる主人公も著者らしく、続編がありそうな設定に期待も膨らむが、意外なラスト1行と参考文献のリストに、ちょっと脱力したのも事実f^^;。2019/07/14
伶夜
11
人間とは役に立たない雑学知識でも、それを知ることに快感を覚える動物だという。(本文より)2019/01/29
MarsAttacks!
8
3作目にして完結編。シリーズ読み始めは、移植された心臓、シャーマン等でどんな壮大な物語になるかドキドキしていましたが、3作読み結局は身内話で終わってしまいました。でも話の広がりを見せるような件もありましたので、今回は序章にすぎないのかもしれませんね、ただ続きを書かれるかは作者次第でしょうか、その時は是非とも壮大なスケールの物を!2016/06/18
あたりめ
6
著者のやりたいことはわかったのですが、中途半端な感じでした。後半のアクションの連続も頭に入ってこず。登場人物の行動原理が理解できないと作品のことが好きになれない。私のあるあるです。所々面白いキーワードもあったけど、とりあえずホラーではないかな。『二重螺旋の悪魔』はいつか読みたい本なので、そちらには期待したい。★★って所でした。2020/09/14
牧瀬ちゃみ
6
[★★☆☆☆][2020年17冊目]:完結の3巻だけ読むのが遅れてしまったので思い出しつつ。大きく括ると人類進化という壮大なテーマなのに、そのスケールの大きさが最後までほとんど伝わってこない残念な作品だった。二重螺旋やソリトンといった過去作がとても面白く好みだったので、その分期待値も高かったので寂しい。バトルシーンはなかなか迫力はあったと思う。2020/02/20
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